2012 Fiscal Year Annual Research Report
自己組織化単分子膜を用いた有機フローティングゲートトランジスタ
Project/Area Number |
22686036
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
関谷 毅 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80372407)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 有機トランジスタ / フレキシブルトランジスタ / 有機半導体 / 半導体 / トランジスタ |
Research Abstract |
本研究では、我々のグループが世界に先駆けて開発に成功したフレキシブルな有機フローティングゲートトランジスタ(Science, Vol. 326 pp. 1516-1519 (2009))の基盤技術を確立し、アンビエントエレクトロニクスに整合する大面積エリアメモリの開発を目的として取り組んできた。フローティングメモリの高速動作化、高信頼性化をめざしまず取り組んだのが、ゲート絶縁膜の選定と絶縁性と均一性を目指した最適化である。低電圧駆動(2V以下)可能な自己組織化単分子とプラズマ酸化によるアルミ酸化膜を併用した極薄膜ゲート絶縁膜の製膜の際に、プラズマ酸化条件を最適化することで、室温環境で極めて高密度かつ高信頼性のゲート絶縁膜を作製し、フローティングゲートトランジスタをプラスティックフィルム上に、大規模に作製できることを見出した。さらに有機半導体チャネルを有するフローティングゲートトランジスタのキャリア数、キャリア伝導機構、フローティングゲートへのキャリア注入機構(不揮発性メモリ効果)に関する研究を行った。その結果、高移動度有機半導体ジナフトチエノチオフェンを半導体層に用いたフローティングゲートトランジスタは、通常のトランジスタ構造と同様に室温においてはバンド伝導に由来する伝導機構を有していることを確認した。また、不揮発性メモリ効果は、高電圧印加時(プログラム電圧:通常駆動電圧2Vに対して、プログラム電圧は6V)にチャネルに誘起されたホールが、自己組織化単分子ゲート絶縁膜が特有に持つトンネル効果によりフローティングゲートへ注入されている可能性が高いことを明らかにした。一連の研究を通し、フレキシブルな有機フローティングゲートトランジスタの伝導機構の解明とともに、それを用いた不揮発性メモリ現象を明らかにし、極めて信頼性の高いフレキシブル有機不揮発性メモリの開発に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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