2010 Fiscal Year Annual Research Report
高次元人工神経回路による生体信号同定学習のためのカオティックダイナミクス整合
Project/Area Number |
22686038
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
坪根 正 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (50334694)
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Keywords | ニューロン / 同定学習 / カオス |
Research Abstract |
本研究では,これまでに研究代表者が行ってきたロボットが自律的に環境・行動を獲得するシステムの研究(H19-21,科研費若手A)や,生体信号を利用した学習システムの研究(H18-19,科研費基盤A)をもとに,脳波等の生体信号を利用しかつ生体に習った制御・学習システムの実現へ発展させることを目的としている.そのためには,現状よりも高機能な生体と機械をつなぐインターフェイスが必要であり,従来技術を凌駕する萌芽的着想が必須であった.本研究はその着想をより高いフェーズへ新展開するものである.具体的には,生体信号を近似する高次元スパイキングニューロンモデル基にしてカオティックダイナミクス整合を導入した同定学習を実現し,制御システムとして利用するための設計手法およびパラメータ範囲等を明らかにすることを目的としている.また,それらを基に,生体信号を入力として学習を行い,ニューロダイナミクスの同定を行う機構を構築することを目的としている.代表者は先行研究において高次元スパイキングニューロンの合成や解析に関する成果をあげ,カオティックダイナミクス整合を利用した学習・制御システムも実現していた.昨年度は,この見地を基にスパイキングニューロンのための学習システムの構築に取り組み,オンボードでの回路実現に向けた生体信号の同定学習および,生体信号利用の学習・制御システムの設計を行った.具体的には,高次元スパイキングニューロンを基にした同定学習システムへ,カオティックダイナミクス整合のアルゴリズムを導入したシステム構成の提案を行い,その有効性を示した.
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