2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22686056
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
吉岡 陽介 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00361444)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 中心視野 / 周辺視野 / 探索歩行 / 仮想空間 / ヘッドマウントディスプレイ |
Research Abstract |
人間がある環境中を目的地を探索しながら歩行するとき、そこではよりダイナミックで積極的な情報獲得が諸感覚を通じて展開されている。こうした条件下での中心視と周辺視の機能を探ることで、動的な空間把握に対する中心視・周辺視の役割に関する知見、特に歩行空間の計画や設計に直接援用できるような有益な知見を導き出すことができるだろう。 本研究は、探索歩行時の空間把握における中心視と周辺視の協応関係の解明を目的とする。ヘッドマウントディスプレイを改造することで視野の任意の部分を制限することのできる実験装置を開発し、装着時に生じる被験者の行動の変化を観察することで制限された視野の部分が本来担っていた役割を推察する。被験者数20人規模の仮想迷路歩行実験を繰返すことによって以下のような項目についての分析を実施した。 1)行き止まりにおける中心視野の働き:中心視野制限時における奥行きの深い行き止まりに対する歩行軌跡を分析した。行き止まりの奥に侵入してから引き返す行動が、中心視野制限下で特徴的に観察されたことから、遠くにある壁と壁のつながりを把握するためには中心視野が必要であることが明らかになった。 2)十字路における周辺視野の働き:周辺視野制限時における十字路に対する歩行時間を分析した。十字路に侵入してから次に進む経路を選択するまでにかかる時間が、周辺視野制限下では有意に長くなっていたことから、複雑な経路形状を効率よく把握し意思決定するためには周辺視野が必要であることが示された。 3)経路テクスチャと周辺視野:経路壁面と床面とのコントラスト比を変えた場合の歩行速度の変化から、コントラスト比が高い場合には、周辺視野制限下でもそれほど顕著な歩行速度の低減が見られないことがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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