2010 Fiscal Year Annual Research Report
流動によるコロイド結晶の形状制御と新しい光機能性材料への応用
Project/Area Number |
22686063
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
金井 俊光 横浜国立大学, 工学研究院, 助教 (10442948)
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Keywords | コロイド結晶 / フォトニック結晶 / ゲル / マイクロ流体 |
Research Abstract |
本研究では、荷電コロイド結晶をキャピラリー内で流動させることで、様々な形状の高品質コロイド結晶を作製し、その形状を生かした新しい光機能性材料へ応用することを目的としている。本年度は、マイクロフルイディクス技術を発展させ、コロイド結晶をシェルにもつコアーシェル粒子の作製に成功し、センサー機能を有した新しいマイクロカプセルとして利用できることを示した。具体的には、まずガラスキャピラリーを組み合わせてダブルエマルション形成用のマイクロ流体デバイスを作製した。このデバイス内に荷電コロイド結晶とオイルを同時に流動させた。シリンジポンプを用いて流速を制御することで、荷電コロイド結晶をシェルに持つ安定な0/W/0ダブルエマルションを得ることに成功した。次に、荷電コロイド結晶の粒子配列とシェル形状を高分子ゲルで固定化することを試みた。予め荷電コロイド結晶内にゲル化剤を溶解しておき、ダブルエマルション形成後、光照射しゲル化剤を光重合することで、コロイド結晶の粒子配列とシェル形状を高分子ゲルで固定化することに成功した。さらに高分子ゲルとして、温度応答性を有するポリ-N-イソプロピルアクリルアミドゲルを用いることで、温度応答性を有するコロイド結晶ゲルをシェルに持つマイクロカプセルを作製できた。このコロイド結晶ゲルは、温度を上げるとゲルが収縮するため、ゲルに固定化されたコロイド結晶の格子定数が減少する。これによりコロイド結晶のブラッグ反射色を変化させることができた。本材料は、周囲や内包物質の温度変化によりブラッグ反射色や反射波長が変化するセンサー機能を有したマイクロカプセルとしての利用が期待される。
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Research Products
(8 results)