2012 Fiscal Year Annual Research Report
海面で反射した測位衛星電波によるバイスタティック合成開口レーダーの開発
Project/Area Number |
22686083
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
海老沼 拓史 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 研究員 (40456314)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | リモートセンシング / 合成開口レーダー / GPS / 衛星測位 |
Research Abstract |
本研究では,海面で反射したGPS信号を利用したパッシブな合成開口レーダーによるイメージングセンサの開発を目的としている.今年度は,これまで開発した解析アルゴリズムおよび観測機器の実用性を確認するために,無人航空機による観測実験を実施した.当初予定していた飛行場が工事のため使用できなくなり,より小規模な飛行場での実験となったため,無人飛行機を小型化する必要が生じた.それに応じて,搭載するアレーアンテナやデータ取得装置も小型・軽量化を必要としたため,広帯域なL5帯の信号ではなく,狭帯域のL1信号での実験となった.観測されるイメージの解像度が低下するものの,解析アルゴリズムの動作確認には問題ない.無人飛行機による観測実験では,河川や草地など,反射特性の異なる領域の上空をフライトし,データを取得した.解析アルゴリズムによる画像化では,同時に観測された複数の反射波から画像を生成することに成功し,GPS反射波を利用したマルチスタティックな観測を確認することができた.なお,本研究で開発した専用フロントエンドICは,評価用の基板を作成し,広帯域なL5帯のアレーアンテナに接続することで,観測実験を実施した.機材が大型化するため,小型無人航空機によるフライト実験は実施できなかったが,専用フロントエンドICによる広帯域な観測を地上実験により確認した.また,FPGAによる信号処理の高速化は,メモリ容量の不足から困難であることが判明した.しかし,レンジ圧縮とアジマス圧縮を同時に行う手法を開発し,PCによる画像化処理を高速化することに成功した.さらに,本研究で提案した解析アルゴリズムを,航空機による観測だけではなく,衛星軌道からの観測にも拡張し,その動作を数値解析によって確認した.送信機を必要としない合成開口レーダーを実現する本手法は,電力などのリソースの少ない小型衛星での利用が期待される.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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