2011 Fiscal Year Annual Research Report
イオン加速器連結型走査トンネル顕微鏡を用いた照射下原子動的挙動解明に関する研究
Project/Area Number |
22686088
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
沖田 泰良 東京大学, 人工物工学研究センター, 准教授 (50401146)
|
Keywords | STM / ナノ組織 / 計算科学 / 非平衡科学 / 表面物理 |
Research Abstract |
本研究では、世界でも数台しか存在しないイオン加速器連結型走査トンネル顕微鏡を用いて、高エネルギー粒子入射下における結晶材料の表面はじき出し原子をオングストロームオーダーの高い空間分解能で観察する。これによって、従来の電子顕微鏡では不可能であった照射欠陥の原子レベルにおける定量化を行い、それらの形成過程・集合過程を実験的に評価する極めて革新的な研究を行う。この結果に基づき、材料挙動予測手法確立と耐照射性を有する新材料開発に資することが目的である。 平成24年度は、対象試料を金属材料であるAu(111)面に拡張した。試料加工法及び走査トンネル顕微鏡の観察条件を最適化し、原子レベルの高空間分解能で表面観察することが可能となった。また、30keVのArイオン照射後にも、同等の高空間分解能像を得ることに成功し、照射欠陥の観察を行った。従来は、表面第一層に形成した空孔集合体のみを測定する手法であったが、照射欠陥近傍の高さ測定を取り入れることにより、照射によって形成した空孔集合体のサイズを定量化することが可能となった。更に、この手法によって表面の凹凸測定を行うことで、イオン照射ではじき出され表面に吸着した原子のサイズと密度をも定量化することに成功した。これにより、分子シミュレーションとの直接的な比較を行うことが出来る実験結果を取得することができた。 照射実験と同等の条件にて、表面近傍に形成する欠陥の立体形状を分子動力学(MD)法により解析的に求めた。MD法による計算と実験結果は、おおむね一致することが明らかとなった。これら本研究の成果により、非平衡状態におけるMD法の妥当性検証が可能となった。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(41 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Distribution of void swelling in thick 304 stainless steel blocks in response to spatial gradients in neturon flux-spectra, gamma heating and irradiation temperature2013
Author(s)
F.A. Garner, P.D. Freyer, D.L. Porter, J. Wiest, C. Knight, B.H. Sencer, T. Okita, M. Sagisaka, Y. Isobe, J. Etoh, T. Matsunaga, Y. Huang, J. Wiezorek
Organizer
TMS 2013, 142nd Annual Meeting and Exhibition, Linking Science and Technology for Global Solution
Place of Presentation
San Antonio, TX, USA
Year and Date
20130303-20130307
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-