2012 Fiscal Year Annual Research Report
プロテオミクスと遺伝学の融合によるクロマチンーDNA修復のクロストークの解明
Project/Area Number |
22687001
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
廣田 耕志 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (00342840)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | DNA修復 / クロマチン / がん / ユビキチン |
Research Abstract |
蛋白質の翻訳後修飾の一つ、ユビキチン化はDNA損傷応答に中心的役割を果たす事が知られている。しかし、ユビキチン化シグナル経路は未解明でありどのようなメカニズムでDNA修復を促進しているのかわかっていない。昨今の研究で、ユビキチン化シグナル経路によるクロマチン構造制御により、DNA修復が促進されているという仮説が提唱されている。本研究では、次世代質量分析SILAC法と遺伝学を融合した新しいアプローチで、DNA損傷時にユビキチン化シグナル経路によってクロマチンへ動員される蛋白質群の網羅的探索することで、ユビキチン化経路の全貌解明と、クロマチンーDNA修復のクロストークの解明を目指した。 DT40細胞用にSILAC解析手法を最適化し、この実験系でDNA損傷に応答して誘導されるユビキチン化タンパク質の網羅的探索を行った。 具体的には親株の野生型と、タンパク質ユビキチン化酵素をコードする遺伝子、rnf8, brca1, rnf168, ubc13, rnf4, rad18の各遺伝子破壊体の細胞とをそれぞれ同位体ラベルで標識し、それぞれの細胞をミックスして(野生型と各変異体細胞)、ユビキチン化されたタンパク質の精製を行う。この試料を質量分析して有意なピーク間の差を検出することで、標的タンパク質(ユビキチン化のターゲット)を探索した。 その結果、各ユビキチン化酵素がユビキチン化をし、その結果クロマチンに動員される蛋白質を系統的に同定した。 本研究では、これまで未知であったユビキチン化経路の全貌解明ができた。さらに、DNA修復阻害型の次世代の抗がん薬品の開発を行うシーズターゲットを多数同定した。本研究の知見を社会還元するため、今後はDNA修復阻害型の次世代の抗がん薬品のスクリーニングプラットフォームを形成し、多数のシーズ治療化合物を同定したい。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)