2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22687003
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高田 忍 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (40456992)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 細胞分化 / 位置情報 / パターン形成 / 胚発生 / シロイヌナズナ / 転写制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までの解析により、ATML1による正の転写制御が表皮分化に重要である可能性が示唆された。本年度は、ATML1が自分自身の発現を直接制御していることを確認するため、以下の実験を行った。 1. atml1;pdf2変異体における発現解析。定量的なRT-PCR解析の結果、atml1;pdf2変異体の芽生えでは、ATML1のプロモーター活性が有意に低下していた。このことは、ATML1とPDF2が、ATML1の発現に必要であることを示唆する。 2. GFP-ATML1を発現する植物を利用したクロマチン免疫沈降実験。ATML1プロモーター制御下でGFP-ATML1を発現するとatml1;pdf2の表現型が回復することから、GFP-ATML1融合タンパク質は機能的であると考えられる。GFP-ATML1を発現する形質転換体を材料として、抗GFP抗体でクロマチン免疫沈降実験を行った結果、ATML1のプロモーター配列が有意に濃縮された。この結果から、ATML1は自身のプロモーターに局在することが示された。 3. ATML1の短期間の発現誘導で内在性のATML1の発現が上昇することの確認。ATML1の発現誘導後、24時間で内在性のATML1の発現量を調べたところ、有意な増加は見られなかった。このことは、ATML1による自身の発現促進の効率が低いことを意味し、転写後制御や補助因子の存在が示唆される。 以上の結果から、ATML1は、プロモーターに直接作用することで転写を活性化し、表皮分化を正に制御するマスター転写因子であることが示された。 また、ATML1の発現パターンに影響を与える遺伝子座を同定するために、球状胚で発生が止まる59系統の胚致死変異体でATML1の発現を可視化し、そのうち35系統の変異体について詳細な観察をおこなった。現在、候補変異体について二次スクリーニングを進めているところである。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)