2011 Fiscal Year Annual Research Report
視床下部で見出した新規摂食関連遺伝子及び翻訳産物の生理機能解明
Project/Area Number |
22687004
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
浮穴 和義 広島大学, 大学院・総合科学研究科, 准教授 (10304370)
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Keywords | 新規遺伝子 / 神経ペプチド / 組換えタンパク質 / 構造解析 / 摂食行動 |
Research Abstract |
我々は、鳥類(ニワトリ)及び哺乳類(ラットとマウス)において48時間絶食条件下や摂食関連病態モデル(肥満及び糖尿病)動物で発現量が変化する新規摂食関連遺伝子を最近見出している。本新規遺伝子から翻訳されるタンパク質には分泌性ペプチドがコードされていると考えられ、新規神経ペプチドの前駆体遺伝子である可能性が高い。本研究では新規遺伝子がコードしている神経ペプチドを同定し、本ペプチドの生理機能を解明することを目的としている。本年度は以下の研究を行った。 (1)新規摂食関連遺伝子翻訳産物である成熟神経ペプチドの構造決定 新規摂食関連遺伝子を哺乳類細胞にトランスフェクションし、培養液中に分泌される成熟ペプチドを抗体アフィニティーカラム精製を行い、ペプチドマスフィンガープリント法にて同定を試みた。その結果、シグナルペプチドに続く88残基に相当するペプチドを検出することができた。ジスルフィド結合の架橋パターンに関し、次年度も引き続き解析を進める。 (2)成熟神経ペプチドによる摂食行動への影響 昨年度の研究により成熟神経ペプチドを大腸菌を用いた組換えタンパク質発現系により大量に産出することに成功している。今年度はさらにペプチド化学合成や大腸菌組換えタンパク質発現とペプチド化学合成を融合したライゲーション法によるペプチド産出にも成功した。 次に、これらの方法により産出した神経ペプチドを用い、ラットの脳室内投与を行い、摂食行動への影響を解析した結果、新規神経ペプチドはラットにおいて摂食行動を増加させる効果が見られた。次年度も引き続き、生理作用と作用機序の解析を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画した実験計画を着実に行い、予測していた結果をおおむね得ることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も新規遺伝子及び翻訳産物の神経ペプチドの生理機能と作用機序について解析を進めていく。
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