2010 Fiscal Year Annual Research Report
トミヨ属魚類における生殖隔離強化の集団ゲノム学的検証
Project/Area Number |
22687006
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Research Institution | National Fisheries University |
Principal Investigator |
高橋 洋 独立行政法人水産大学校, 生物生産学科, 助教 (90399650)
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Keywords | 種分化 / トミヨ属 / 集団ゲノム学 |
Research Abstract |
本研究は,種分化研究において長年にわたって議論の的となっている形質置換と生殖的隔離の強化について,トミヨ属魚類近縁2種(イバラトミヨとトミヨ)の同所的・異所的集団をモデル系として,ゲノム科学と集団遺伝学を結びつけた集団ゲノム学的手法を用いて実証的に検証することを目的とする。本年度は,これら近縁2種の雑種F1とイバラトミヨを交配した戻し交配家系20家系について,婚姻色を呈した雄の巣作り行動を観察し,行動要素のうち巣の形状の違いに大きく影響する"巣の外側の糊付け行動"について分離様式と形質値を得た。また,これらの雄についてAFLP法によりQTLマッピングを行ったが,観察できた雄の個体数がまだ少ないため,主要なQTLを見出すには至っていない。一方,異所的生息地の集団サンプリングに関しては,デンマークよりイバラトミヨの淡水性集団と汽水性集団,それぞれ2集団ずつを採集し,DNA標本を持ち帰るとともに,受精卵を持ち帰り飼育中である。これらの飼育集団は,異所的集団が実際にどのような巣作り行動を行うのか確認するために用いられるとともに,集団ゲノム分析における異所的集団として同所的集団と比較する上で重要である。
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Research Products
(6 results)