2012 Fiscal Year Annual Research Report
トミヨ属魚類における生殖隔離強化の集団ゲノム学的検証
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22687006
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Research Institution | National Fisheries University |
Principal Investigator |
高橋 洋 独立行政法人水産大学校, その他部局等, 助教 (90399650)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 種分化 |
Research Abstract |
本研究は,種分化研究において長年にわたって議論の的となっている形質置換と生殖的隔離の強化について,トミヨ属魚類近縁2種(イバラトミヨとトミヨ)の同所的・異所的集団をモデル系として,ゲノム科学と集団遺伝学を結びつけた集団ゲノム学的手法を用いて実証的に検証することを目的とする。本年度は昨年度に引き続き,これら近縁2種の雑種F1とイバラトミヨを交配した戻し交配第1世代(BC1)12家系について,婚姻色を呈した雄の巣作り行動および生殖腺の観察を行い,交配前隔離機構である巣の位置と“巣の外側の糊付け行動”,および交配後隔離機構である不稔現象について分離様式と形質値を得た。また,これらの雄についてAFLP法により連鎖地図作成を行い,その結果22連鎖群(LG)が推定された。各生殖隔離形質についてQTLマッピングを行ったところ,巣の位置に関して有意なQTLが見出されたものの,糊付け行動と不稔に関しては主要なQTLを見出すことができなかった。そこで今年度はトミヨに特異的な行動形質を示したBC1雄をさらにイバラトミヨに戻し交配したBC2家系を作成し,各行動形質の分離様式と形質値を得た上で,同様にBC3を作成した。今後は,種特異的行動形質に関する置換系統を作成し,領域の絞り込みを行う。一方,異所的生息地と同所的生息地の交配家系についてはF2家系を作成し,交配前隔離機構である巣の位置と“巣の外側の糊付け行動”について分離様式と形質値を得たが,AFLP法によるQTLマッピングではこれらの形質について有意なQTLは見出すことはできなかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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