2010 Fiscal Year Annual Research Report
抗生物質ストレプトスリシン生合成酵素を利用した生理活性物質の膜透過性向上への試み
Project/Area Number |
22688007
|
Research Institution | Fukui Prefectural University |
Principal Investigator |
濱野 吉十 福井県立大学, 生物資源学部, 准教授 (50372834)
|
Keywords | NRPS / 抗生物質 / ストレプトスリシン / 生合成遺伝子 / 放線菌 / ペプチド合成酵素 / 2次代謝産物 / 酵素 |
Research Abstract |
本研究課題では(1)ST生合成遺伝子群の機能解析、(2)β-リジンポリマーを合成する新奇ペプチド合成酵素(Bls)の同定、(3)β-リジンポリマー転移酵素(Blt)の同定とその応用利用、これら3点を本研究の主目的としており、H22年度の研究では、次ぎの3つの実験計画を行った。 1-(1)ST生合成遺伝子群の機能解析 ST生産放線菌Streptomyces rochei NBRC12908のST生合成遺伝群から見出した非リボゾームペプチド合成酵素(NRPS)遺伝子について、各遺伝子の破壊株を構築し、本遺伝子群に含まれる各ORFの機能解析を行った。また、得られた破壊株の生成物を解析し、生合成中間体の同定に成功した。 1-(2) Blsの同定と機能解析 ORF5(NRPS4)、ORF18(NRPS2)、ORF19(NRPS1)がBlsであることを明らかし、ORF5(NRPS4)はβ-リジンを活性化する酵素をコードし、ORF18(NRPS2)はペプチド結合形成に直接関与していることを見出した。しかし、ORF19(NRPS1)の機能については不明のままである。 1-(3)Bltの同定と機能解析 ORF18(NRPS2)がBltであることを明らかにし、その基質特異性が広いことを見出した。また、この基質特異性を利用し、新規ST化合物の創製に成功した。
|
Research Products
(7 results)