2012 Fiscal Year Annual Research Report
抗生物質ストレプトスリシン生合成酵素を利用した生理活性物質の膜透過性向上への試み
Project/Area Number |
22688007
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Research Institution | Fukui Prefectural University |
Principal Investigator |
濱野 吉十 福井県立大学, 生物資源学部, 准教授 (50372834)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | NRPS / 抗生物質 / 生合成 / 放線菌 / ペプチド合成酵素 / 二次代謝産物 |
Research Abstract |
本研究課題では①ストレプトスリシン(ST)生合成遺伝子群の機能解析、②β-リジンポリマー(BP)を合成する新奇ペプチド合成酵素(Bls)の同定、③BP転移酵素(Blt)の同定とその応用利用、これら3点を本研究の主目的としており、①と②の主目的は計画通り達成できた。そこで、H24年度の研究では、③の主目的達成のために次ぎの2つの実験計画を行った。 実験計画2-(1) 長鎖BP合成を可能にする高機能型Blsの構築 Blsとして3つの酵素(ORF5、ORF19、ORF18)を同定しており、野生型ORF18を用いた酵素反応では1~4残基のβ-リジンが付加したSTしか生産されない。しかし、変異型ORF 18 (Q288A)では2~6残基のβ-リジンが付加したSTが生産されることを見出した(H23年度の研究成果)。そこでH24年度では、さらに5つの変異型酵素(Q288H、Q288R、Q288V、M293G、Q288A/M293G)を構築しその機能を解析したところ、Q288A/M293GはSTの生産性を完全に消失したが、それ以外の変異型酵素はいずれもQ288Aと同様に2~6残基のβ-リジンが付加したSTを生産した。 実験計画2-(2) Bltの基質特性改変と種々化合物のBP化 Blsの酵素反応では、ST以外にもBPだけの構造をもったポリマー化合物が生産される。これは、ORF18にチオエステル結合したBPが非酵素的に加水分解されて生産せれることがQ288A/M293Gを用いた実験結果で証明できた。そこで、酵素反応液にグリセロールを加えたところ、グリセロールにBPが結合した新規化合物の創製に成功し、またBP化されたトリス誘導体の合成にも成功した。さらに、ORF19の基質特異性を利用し、2’-amino guanosine、カナマイシン、アミカシンなど抗生物質のβ-リジン化にも成功した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] A stand-alone adenylation domain forms amide bonds in streptothricin biosynthesis2012
Author(s)
Chitose Maruyama, Junya Toyoda, YasYasuo Kato, Miho Izumikawa, Motoki TakYasuo Kato, Miho Izumikawa, Motoki Takagi, Kazuo Shin-ya, Hajime Katano, Takashi Utagawa, and Yoshimitsu Hamano
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Journal Title
Nature Chem. Biol
Volume: 8
Pages: 791-797
DOI
Peer Reviewed
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