2013 Fiscal Year Annual Research Report
寄生細菌“ボルバキア”を利用したマツノマダラカミキリの生殖機能撹乱技術の確立
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22688012
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
相川 拓也 独立行政法人森林総合研究所, 東北支所, 主任研究員 (90343805)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | マツノマダラカミキリ / ボルバキア / マイクロインジェクション / 生殖異常 / マツ材線虫病 |
Research Abstract |
昆虫類の生殖機能を撹乱する性質を持つボルバキアをマツノマダラカミキリに導入することで、マツノマダラカミキリにどのような生殖異常が起こるのかを明らかにするために、アズキゾウムシ由来のボルバキアをマツノマダラカミキリの蛹にマイクロインジェクション法を用いて注入した。ボルバキアを注入した個体と注入しなかった個体を用いて4つの組み合わせ(①注入雄×非注入雌、②非注入雄×注入雌、③注入雄×注入雌、④非注入雄×非注入雌)で交配させ、それぞれの卵の孵化率を調べた。その結果、①注入雄×非注入雌の組み合わせで卵の孵化率が著しく低くなった。これは、注入したアズキゾウムシ由来のボルバキアがマツノマダラカミキリに対して細胞質不和合を引き起こしたためと考えられる。また、ボルバキアに感染したマツノマダラカミキリの系統を作製するために、ボルバキアを注入した雌から次世代にボルバキアが移行するかどうか調査した。ボルバキアを注入した雌が産んだ卵から孵化した幼虫を対象にPCR法でボルバキア感染の有無を確認したところ、ボルバキアに感染した幼虫は全くおらず、次世代にボルバキアを移行させることはできなかった。このことから、今後の課題として、常にボルバキアを体内に保持するマツノマダラカミキリのボルバキア感染系統を確立することが必要であると考える。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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