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2012 Fiscal Year Annual Research Report

接着剤の浸透分布を基盤とした合理的な木材接着体の設計指針

Research Project

Project/Area Number 22688013
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

堀 成人  東京大学, 農学生命科学研究科, 助教 (80313071)

Project Period (FY) 2010-04-01 – 2013-03-31
Keywords木材接着 / アンカー効果 / 投錨効果 / 計算機シミュレーション / 破壊 / 粘度 / 共焦点レーザー顕微鏡 / 有限要素法
Research Abstract

本課題は、木材の接着において接着剤の浸透度合いと種々の接着性能の関連性を明らかにし、これを基にどのようにしたら信頼性と製品歩留まりが高い木質材料が得られるか、接着剤の特性も含めた接着条件の設計指針を提示する。
本年度は、様々な粘度に調整された水性高分子一イソシアネート系木材接着剤(API接着剤)でマカバ板二枚を接着した最もシンプルな接着体を作成し、1.横断面と放射断面との両接着層を走査型レーザー顕微鏡で観察、2.顕微像を画像解析して得たヒストグラムから分布様を表現する導関数と代表値の算出、3.常態および促進劣化処理後の接着性能試験、4.2.と3.とを結びつける接着理論を導出、5.接着剤の粘度と浸透深さに関する研究の以上を行った。
API接着剤は接着界面付近での軸方向の木部繊維および放射方向の柔細胞、接着界面から離れた道管と道管壁孔およびその周辺の柔細胞、これら組織内腔への浸透が見られた。なお、接着層中心から1mm離れた点でも観察された。
作成されたヒストグラムによると接着層中心から約0.05mまでに約70%の接着剤が存在し、これは接着層とその付近の木材細胞の内腔の浸透を示している。0.05mより遠い方向へ向かうと、徐々に接着剤の存在が少なくなる。これは接着剤が木材の放射組織および道管内腔への浸透を示している。以上二つの傾向が見られたので、ヒストグラムを二項の正規関数へあてはまるよう回帰計算をした。その結果、関数の変数が木部へ浸透を表現できるのが明らかになった。この解析方法を次年度の発展的研究に使用する。
なお研究の過程で、現存するほとんどの樹種および木材用接着剤のどの組み合わせでも木部と接着材部を明確に分離した顕微鏡像を得る手法も開発した。また粘度と浸透深さに関してはある程度の相関が見られるが、サンプル数を増やす等により定量化できると考えている。

Current Status of Research Progress
Reason

24年度が最終年度であるため、記入しない。

Strategy for Future Research Activity

24年度が最終年度であるため、記入しない。

URL: 

Published: 2014-07-24  

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