2012 Fiscal Year Annual Research Report
アジア経済発展とグローバル化に伴う新たな畜産・食品リスクと効果的制御法の開発
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22688018
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
細野 ひろみ 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (00396342)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 食肉衛生 / リスク認知 / 食肉流通 / アジア |
Research Abstract |
ベトナム国内での牛肉卸売業者へのヒアリングから、2007年以降タイやラオスからの牛の生体での買い入れが増加していることが示されたた。タイやラオスから家畜を移動させる際の国境での手続きや国境を越えての移動に必要な書類等、輸出国での手続きについて確認するため、ベトナム国内の卸売業者を追跡した。その際にタイの家畜市場での家畜の購入から移動に係る手続き、国境検疫の手順についてヒアリング調査および視察を行った。 ベトナム人が食肉衛生についてどのように把握しているかを確認するため、400人を対象に対面でのアンケート調査を実施した。調査票は、ベトナムの研究者と意見交換をしながら英語で用意し、これをベトナム語に翻訳した。第1回の調査では、英語版の調査票を利用して調査を行った調査員がいたため、調査員間での質問にばらつきが生じたため、再調査を必要とした。再調査の際は、すべてベトナム語ですることとし、調査員を教育して調査を実施した。アンケートの対象は、獣医師、屠畜業者、小売業者、食肉卸売業者、子供を持つ母親、農学部の大学生、農学部以外の大学生とした。調査結果から、微生物由来の食肉に由来するハザードによるリスクは、加熱することで回避することができると認識されていること、残留農薬や食品添加物など化学物質に由来するリスクを高く認識していることが示された。 屠畜場や小売の現場での食肉衛生検査に関する調査は、現地の研究者が長期不在であったためH24年度に実施することができなかった。この点については、予算を繰り越し、H25年度に実施する。 また、韓国における近年の牛肉産業の展開と生産者の衛生意識に関する調査も実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2012年度は、ベトナム国内での研究協力者がH24年度は長期間不在であり、その間の代理人も辞職してしまったため、ベトナム国内での食肉衛生検査を行うことができなかった。また、市民のリスク認知に関する調査では、ベトナム語に翻訳した調査票を利用せず、英語版を利用した者がいたことから、回答状況にばらつきが大きく、再調査を必要とした。これらについては2013年度に実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度が最終年度のため記載しない
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