2012 Fiscal Year Annual Research Report
西アフリカ・ボルタ川流域の大規模な湿地・湖沼における水収支および気象緩和機能解析
Project/Area Number |
22688020
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Research Institution | Ishikawa Prefectural University |
Principal Investigator |
藤原 洋一 石川県立大学, 生物資源環境学部, 准教授 (10414038)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 水循環 / 水資源 / 氾濫原 / 洪水 / 農業工学 / 再解析データ / アフリカ / 観測不十分流域 |
Research Abstract |
西アフリカ・ガーナ・ボルタ川流域に含まれる大規模な氾濫低湿地・湖沼における水移動を解析するだけでなく、降水量の約9割に相当する量が持ち出される蒸発量を観測することによって、貴重な水資源を巧みに利用できるような湿地・湖沼の適切な保全・管理方法を提案することを試みた。 当該年度は、観測が不十分な流域における水動態を解析することを目的として、再解析、および、全球降水量データを用いて観測不十分流域における流出解析を行い、これらデータセットの実用性について検討した。まず、これらのデータを観測降水量と比較したところ、NCEP1、NCEP2、ERA といった再解析データは季節的な再現性はあるものの、年々変動の再現性は悪かった。一方、衛星データを基にしたGPCP は、季節変動、年々変動のいずれに関しても再現性は優れており、検証したデータセットの中で最良であった。さらに、水収支モデルとしてHYMOD、河道モデルとしてWTM を組み合わせた水文モデルに、全5 パターンの気象データをインプットし、それぞれのデータに対する最適パラメータを同定した上で河川流量を計算した。結果をRMSE、相対誤差、水収支誤差で評価したところ、ほとんど全ての項目に関して、GPCP の降水量データ、ERA の蒸発量データを利用した結果が最良であった。相対誤差は、同定期間で43.1%、検証期間で46.6%となっており、さらに、1 地点の観測降水量データとERA の蒸発量データの組み合わせの結果よりもはるかに再現性がすぐれていたことから、このデータの組み合わせは実用に耐えうる精度であることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)