2011 Fiscal Year Annual Research Report
コンピュータ断層撮像装置を用いた3次元画像解析による窒息死診断方法の確立
Project/Area Number |
22689024
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
飯野 守男 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (80362466)
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Keywords | 法医学 / 死後画像診断 / CT / オートプシー・イメージング / Ai / エーアイ / 窒息 |
Research Abstract |
【目的】 本研究は、法医学分野の症例について、死後CT画像を用い、窒息死の病態解明を行うことを目的とする。食物誤嚥による窒息死のほか、縊頚、絞頚、扼頚、溺水などその他の窒息事例についても詳細な画像解析を行うことにより、法医診断学における新たな窒息死の診断手段の確立を目指すことを目的とする。 【対象と方法】 当教室で行われる法医解剖遺体を対象とし,4列マルチスライスCTを用いて,全身撮像を行った。画像データは3次元画像配信システム(アクエリアスネット)を用いて,二次元および三次元の立体画像の再構成を行い,詳細な画像解析を行った。 【経過と計画】 昨年度から本年度にかけて,窒息事例を含むさまざまな法医解剖例の全身CT画像データの収集に努め,これまでに300例分取得することができた。これに本研究開始以前の画像データも合わせると合計360例分の解析可能な画像データとなる。またこれに加えて,昨年度提供を受けた海外の研究協力者からの画像データもある。 今年度は,これら多数の画像データを窒息の発生機序別に分け,画像データの分類を行った。 これまでに取得した画像データを用い,窒息死を含むさまざまな病態についての解析の結果をもとに,法医解剖における画像診断の重要性を明らかし,研究成果を発表した。 本研究は今年度で終了するが,今後も引き続き画像データの収集を続けるとともに,最終的に各種窒息に特徴的な画像所見の発見やその診断方法の確立を目指す。
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