2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22689031
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
金城 雄樹 国立感染症研究所, 生物活性物質部, 室長 (20570831)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 感染症 / 内科 / 免疫学 / 細菌 / 脂質 |
Research Abstract |
「目的」日本人の死因の第3位は肺炎である。肺炎球菌は、市中肺炎及びインフルエンザの二次性細菌性肺炎の起炎菌として最も頻度が高い細菌の一つであることから、肺炎球菌に対する感染防御機構の解明及びその知見を活かした新しいワクチンや治療法の開発が求められている。本研究では、自然免疫に関与するリンパ球のNKT細胞が認識する肺炎球菌由来の抗原を同定し、NKT細胞による肺炎球菌認識機構を解明することを目的として研究を行った。 「研究成果」 I. NKT細胞による肺炎球菌認識及び菌体排除促進機序の解析:本研究において、肺炎球菌感染早期にNKT細胞が菌の糖脂質抗原を認識してサイトカインを産生し、感染防御に貢献することを見出した。肺炎球菌感染において、NKT細胞に糖脂質抗原を提示する抗原提示細胞に関して解析を行い、CD11c陽性の樹状細胞がNKT細胞に糖脂質抗原を提示することを示唆する結果を得た。 II. 肺炎球菌感染防御におけるNKT細胞が産生するサイトカインの役割の解析:肺炎球菌感染早期において、NKT細胞がIFNγ及びIL-17というサイトカインを産生することを明らかにした。また、そのサイトカイン産生がNKT細胞による好中球の集積促進機能と関係することが示唆された。IL-17は真菌や結核菌に対する感染防御に重要な役割を担うことが知られているが、肺炎球菌感染防御に重要な役割を担うかどうか明らかになっていない。肺炎球菌感染防御におけるNKT細胞のIL-17産生に関する解析を行い、肺炎球菌感染防御において負の作用をもたらす可能性があることを示唆する結果を得た。 以上の結果は、肺炎球菌感染早期におけるNKT細胞による菌の認識及び感染防御機構の解明につながる有用な知見と考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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