2012 Fiscal Year Annual Research Report
テロメラーゼ特異的制限増殖型アデノウイルスによる骨軟部肉腫に対するウイルス療法
Project/Area Number |
22689040
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
川島 寛之 新潟大学, 医歯学系, 助教 (30361900)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 軟部肉腫 / ウイルス療法 / アデノウイルス / テロメラーゼ |
Research Abstract |
申請者は23年度より、テロメラーゼ特異的制限増殖型アデノウイルス軟部肉腫細胞に対する腫瘍抑制効果及び殺細胞の機序について検討を行ってきた。ヒト肉腫細胞株においるテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)とアデノウイルスレセプター(CAR)の発現を調べ、MFH, 類上皮肉腫、滑膜肉腫、脂肪肉腫の細胞株と正常線維芽細胞にウイルスを感染させ、リアルタイムRT-PCRとWestern blot法によるE1A,E1B mRNAとE1A蛋白の発現解析、XTT分析による殺細胞効果の検討を行った。また、Western blotによるCleaved-Caspase 3, Cleaved-PARP及びLC3-I, IIの発現、そしてカスパーゼ阻害剤とPI3K阻害剤の添加による細胞死阻害の有無について検討した。hTERTとCAR mRNAの発現は13/13の肉腫細胞株に認めたが、発現レベルは様々であった。テロメライシンを感染させた5つの細胞株中3細胞株では用量と時間依存的なE1A, E1B mRNAとE1A蛋白の発現、用量と時間依存的な殺細胞効果を認めた。正常線維芽細胞はE1A, E1B mRNAとE1A蛋白の低い発現があったものの、細胞の毒性は認めなかった。Cleaved-Caspase 3, Cleaved-PARP の発現はMFHと類上皮肉腫細胞株では著明であったが、滑膜肉腫ではアポトースの誘導を認めなかった。オートファジのマーカーであるLC3-II 発現の増加はいずれの細胞でも明らかでなかった。殺細胞効果が認められた3細胞株において、細胞死の比率はカスパーゼ阻害剤Z-VADとPI3K阻害剤3-MAの使用前後に有意な変化は認められず、アポトースとオートファジ以外の他の細胞死が共同に関与していることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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