2013 Fiscal Year Annual Research Report
造精機能障害における精巣幹細胞分化異常の可能性ー責任遺伝子の同定と機能解析ー
Project/Area Number |
22689044
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
水野 健太郎 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (70448710)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 精子幹細胞 / 細胞分化 |
Research Abstract |
停留精巣に関する研究は、疫学・病態・環境要因など多岐に渡るが、臨床的に大きな問題となるのは、造精機能障害と悪性腫瘍化である。このうち、停留精巣における造精機能障害の原因として、温度環境など後天的要因の影響が大きいと考えられてきたが、私たちは精子幹細胞の機能異常、すなわち先天的要因が重要と考え、研究を行ってきた。 本研究では幹細胞であるA型精原細胞の分化に着目し、この過程に関わる遺伝子を同定解析するとともに、疾患との関連性を明らかにすることを目的とする。平成25年度は、精子幹細胞の分離・培養を行うことを計画していたが、幼若ラット精巣を採取、白膜を除去、細胞を物理的および酵素処理によって分散して、初代培養することを行った。分散した細胞のうち、浮遊細胞のみを回収し、精子形成細胞の表面マーカーであるPlzf, c-Kit, Ngn3, Utf1などの遺伝子・タンパク質発現を確認した。また、胎児期に抗アンドロゲン剤であるflutamideを曝露された細胞では、Plzf・c-Kit遺伝子発現が有意に亢進していることを見いだした。 また、停留精巣ラットを正常ラットと比較し、精巣におけるmRNA とmicroRNA発現差をマイクロアレイ解析したところ、停留精巣では、ヒストンタンパクの脱メチル化酵素であるKdm5aが亢進し、miR-135aというマイクロRNAが低下していることを見いだした。さらにmiR-135aの標的遺伝子として、FoxO1遺伝子を同定し、精子幹細胞に局在していることを明らかにした。 精巣発生という観点からは、性分化疾患患者のゲノムDNA解析を行い、染色体が46,XXにもかかわらず精巣が発生する病態にROCK1遺伝子や、SOX3遺伝子が関与することを明らかにできた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)
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[Presentation] Functional analysis of Rho signaling cascade concerned with cell adhesion in the process of testicular development.2013
Author(s)
Mizuno K, Hayashi Y, Kamisawa H, Moritoki Y, Nishio H, Imura M, Shibata Y, Kurokawa S, Nakane A, Kato T, Maruyama T, Kojima Y, Kohri K.
Organizer
AUA 2013 Annual Meeting
Place of Presentation
San Diego Convention Center( San Diego, USA)
Year and Date
20130504-20130508
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[Presentation] Elucidation of genomic DNA structures distinctive of patients with 46,XX testicular DSD using genome-wide analyses.2013
Author(s)
Mizuno K, Hayashi Y, Kamisawa H, Moritoki Y, Nishio H, Imura M, Shibata Y, Kurokawa S, Nakane A, Kato T, Maruyama T, Kojima Y, Kohri K.
Organizer
Society for Pediatric Urology’s 61st Annual Meeting
Place of Presentation
San Diego Convention Center( San Diego, USA)
Year and Date
20130503-20130505
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