2012 Fiscal Year Annual Research Report
破骨細胞特異的システムの解明―歯の革新的保存法の確立を目指して
Project/Area Number |
22689048
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
篠原 正浩 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (60345733)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 破骨細胞 / チロシンキナーゼ / PI3K |
Research Abstract |
1. 破骨細胞分化を担うチロシンキナーゼの同定および機能解析 破骨細胞分化に必須な役割を担うチロシンキナーゼであるBtkの機能について、米国で開発された新規Btk阻害剤を用いてさらに解析を実施した。この新規阻害剤はin vitroにおける破骨細胞分化を抑制し、破骨細胞分化のマスター転写因子NFATc1や破骨細胞特異的遺伝子の発現を抑えた。また、破骨細胞の骨吸収に必須なSrcなどの分子群の発現を抑えることも見出し、これらの発現はNFATc1非依存的であった。この結果は、BtkがNFATc1以外の転写因子を制御している可能性を示している。さらに、新規阻害剤は、破骨細胞の骨基質への接着に必須なsealing zoneの形成を抑制し、その結果骨吸収能を強力に抑制することを示した。骨粗しょう症モデルマウスに阻害剤を投与したところ、投与量依存的に骨量低下を抑制しうることを見出した。これらの結果は、新規Btk阻害剤が歯周病における炎症性顎骨破壊や骨粗しょう症といった疾患の新規治療薬になる可能性を示している。 2. 破骨細胞におけるPI3K下流のプロテアーゼ細胞外分泌メカニズムの解明 破骨細胞の骨吸収シグナルにおいてPI3K/Akt経路は必須な役割を果たしていることから、昨年度はAktの標的として破骨細胞の骨吸収に必須であるPlekhm1を抽出し、Aktによるリン酸化部位の同定を行った。今回、そのリン酸化部位に変異を入れたPlekhm1の変異体を作成し、その破骨細胞内における細胞内局在を解析した。以前の報告通り、野生型Plekhm1は破骨細胞の分泌小胞に局在する一方、変異体は細胞内全体の局在を示した。この結果はPI3K/Akt経路がPlekhm1の分泌小胞への局在に必須な役割を果たしていることを示唆しており、PI3K下流におけるプロテアーゼ分泌メカニズムの解明につながることが期待される。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
-
-
-
[Journal Article] Class IA Phosphatidylinositol 3-kinases regulates osteoclastic bone resorption through Akt-mediated vesicle transport in mice2012
Author(s)
Shinohara M, Nakamura M, Masuda H, Kadono Y, Iwasawa M, Nagase Y, Ueki K, Kadowaki T, Sasaki T, Kato S, Nakamura H, Nakamura K, Tanaka S, Takayanagi H
-
Journal Title
J Bone Miner Res
Volume: 27
Pages: 2464-2475
-
-
-