2011 Fiscal Year Annual Research Report
2型糖尿病患者の運動療法の捉え方からみた運動療法看護教育プログラムの有効性の検証
Project/Area Number |
22689055
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
山崎 松美 金沢医科大学, 看護学部, 助教 (70454238)
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Keywords | 2型糖尿病 / 患者教育 / 運動療法 / 看護学 / ツール開発 |
Research Abstract |
本研究は、2型糖尿病患者の運動療法のとらえ方からみた運動療法看護教育プログラムの開発をし、介入研究により、その有効性を検証することを目的としている。今年度は、有効性の評価指標となるツール「運動療法のとらえ方分類ツール」の完成に向け、調査対象者を増やし、信頼性と妥当性の検討を行った。 質問項目の抽出、内容妥当性の検討を経て、既に作成済みであった「運動療法のとらえ方分類ツール原案」を、2型糖尿病患者296名(男性193名,女性103名,平均年齢62.6±9.6歳)に調査し、同時に、構成概念妥当性の確保に向け、半構造化面接を用いて運動療法のとらえ方パターンの分類判定を行った。この面接で分類された3パターン間で、原案の各項目の点数をKruskal-Wallis検定を用いて比較し、有意差のなかった項目は弁別力が低いとみなし削除した。最終的に21項目が採択され、Cronbach's α係数は0.54~0.76、全体では0.88とある程度の内的整合性が確認された。また58名に再調査を行った結果、相関係数r=0.53~0.81となり、おおむねの再現性が確認された。面接でのパターン分類別に得点比較を行ったところ、全ての下位尺度(カテゴリー)で有意な差が見られたが、判別分析では3パターンの判別的中率は55.8%にとどまった。そこで、2パターンの判別分析を行ったところ、判別的中率は68.0%となり、2つのパターンの分類に有効なツールであることが示された。 今後は「2型糖尿病患者の運動療法のとらえ方からみた運動療法看護教育プログラム」を用いて、2型糖尿病入院患者に介入を行い、1年後に運動療法の実施率と本ツールでの評価、血糖コントロールや動脈硬化指標での評価を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究1段階目の評価ツールの作成において、調査対象者を予定よりも増やす必要が生じ、追加してデータ収集を行ったため、2段階目の介入研究の着手に遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究2段階目となる「2型糖尿病患者の運動療法の捉え方からみた運動療法看護教育プログラム」による介入研究を行う予定である。詳細な研究プロトコールを作成した後、倫理審査を経て、実施となる。研究対象者は2型糖尿病で教育入院あるいは血糖コントロール入院となった患者とする。入院中にベースライン測定と教育介入を行い、その後1か月、3か月、6か月の外来受診時に教育介入、1年後に評価測定を行う計画である。 変更や問題点 ・評価指標:主要アウトカムは運動療法行動の継続状況と1段階目で作成した運動療法のとらえ方分類ツールであるが、サブ解析として、運動療法の継続に関わる要因分析と運動療法継続効果の測定を行う。そのため、動脈硬化指標の測定に加えて血糖コントロール状況や運動時の血糖値変動を評価することとした。 ・対象者数:研究計画に遅れが生じたことと、予定していた施設の入院ベッド数の減少により、対象患者の確保に困難が生じる恐れがある。→施設を増やし調査を行う対策があるが、評価指標が統一できない可能性があり、できるだけ1施設で行えるよう努力する。
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