2012 Fiscal Year Annual Research Report
ロバストなサーバソフトウェアの運用と設計開発:タグチメソッドを利用したアプローチ
Project/Area Number |
22700023
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
杉木 章義 筑波大学, システム情報系, 助教 (50536828)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 並列分散システム / オペレーティングシステム / サーバ管理技術 |
Research Abstract |
平成24年度は最終年度にあたるため,研究の総仕上げとなる本格的な評価を実施した.まず,本研究課題を円滑に進めるために導入したチューニングのためのスクリプティング環境では,ApacheとHadoopの2つのサーバソフトウェアを対象に評価を行った.ApacheではSPECweb2005のBanking,Ecommerce,Supportの3つのワークロードを使用し,Hadoopでは標準付属のWord Count,Sort,Grepの3つのプログラムを使用し,実験を行った.その結果,少量のスクリプト記述で,効率的にチューニングの過程を記述できることを確かめた.また,本環境では,手動でのチューニングだけではなく,シンプレックス法を使用した自動チューニングにも対応しており,実際に自動的にチューニングが行われることを実験により,確かめた. また,本研究課題の中核であるロバスト性の実現に関しては,Hadoopを使用し,本格的な実験を行った.すでに前年度までの上記のHadoop付属プログラムを使用した予備実験により,一定の感触は得られているが,本年度は標準ベンチマークとして知られているGridmix2を使用し,実験を実施した.まず,26種類のパラメータに対してスクリーニング実験を実施し,6つのパラメータで統計的に有意な効果が得られた.次に,応答曲面法(RSM)を使用し,6種類のワークロードごとで,これらの有意なパラメータの最適な値が異なることを確認した. 本研究課題の意義と重要性は,サーバの性能測定に含まれる誤差を当然のものとして捉え,これらの誤差を統計的に管理しながらチューニングを実施することを目標としている点にある.また,単に性能の最高点を目指すのではなく,チューニングにある程度の余裕を持たせ,堅牢なサーバ運用の実現を目指した点に特徴があると言える.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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