2010 Fiscal Year Annual Research Report
自己適応システムの要求駆動型プログラミングフレームワークに関する研究
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22700025
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
中川 博之 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 助教 (40508834)
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Keywords | 自己適応システム / ソフトウェア工学 |
Research Abstract |
本研究の目的は,環境や自身の状態,目的の達成状況に応じてシステム構成を自発的に変化させる自己適応システム(self-adaptive systems)の実装基盤フレームワークを確立するところにある.具体的には,自己適応システムに有効な要求分析法・記述法を確立し,導出された目的をシステム上で動的に管理させるフレームワークを構築することにより,システムの目的と振る舞い仕様とを関連付け,状況の変化に対しても目的達成のためにコンポーネント構成を動的に変更可能なプログラミングフレームワークを提供することを目標としている.平成22年度は各実施計画に従って以下を実施した. 1.システム要求(目的・制約)の記述法および管理メカニズムの構築 自己適応システムに有効な要求記述法として,要求間の階層構造記述が可能であるゴール指向の要求記述を利用した記述言語を検討,設計した.具体的にはゴール指向の要求記述であるKAOSモデルに対する記述制約を決定し,システムアーキテクチャとの対応関係を検討した. 2.状況に適したシステム構成決定機構の実現 目的の達成状況や環境に応じたシステム構成の決定法として,自己適応システムの主流な実現手段であるコンポーネント結合により構成されるシステムコンフィギュレーションの決定法を検討した.また,本アルゴリズムを自動化するコードを実装し,プロトタイプ版を完成させた. 3.プログラミングフレームワークの実装 自己適応システムの実装を支援するプログラミングフレームワークを設計し,一部実装した.提供フレームワークの機能として,特に状況の監視,分析,変化の決定,変化の実現機能を提供するAPIと,コンポーネント結合を動的に変更できるメカニズムについて検討・設計し,前者に対する実装を完了させた.
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Research Products
(23 results)