2011 Fiscal Year Annual Research Report
先進的言語機能によるスケルトン並列プログラミングの実用化に関する研究
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22700037
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
松崎 公紀 高知工科大学, 工学部, 准教授 (30401243)
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Keywords | MapReduce / 並列計算 / 木構造 / 正規表現 |
Research Abstract |
Googleが2004年に提案し,その後広く研究および利用されるようになってきたMapReduceフレームワークに関連して大きく2つの研究を行った.ひとつは「そのフレームワークをそれまであまり扱われていなかったリスト構造(順序のあるデータ)に適用できることを示した(EuroPar2011)」ことであり,またもうひとつは,「より複雑な正規表現のマッチング計算が,MapReduceフレームワークで実現できることを示した(情報処理学会論文誌プログラミング)」ことである.これまで,MapReduceは集合のような単純なデータ構造上の比較的単純な処理に用いられることが多かったが,これらの成果を応用することによりより複雑な処理も系統的にMapReduceフレームワークで実現できることになる. また,並列計算の理論的研究について,木構造データに対する並列計算の理論的定式化について成果を得た.既存のTree Contractionアルゴリズムを薔薇木向けに改良したアルゴリズムの提案(ICCS2011),および,二分木上の並列計算に対する新しい定式化の提案(ICFP2011)をそれぞれ発表した.これらの成果は,木構造データに対する並列計算を系統的に行う上で,その理論的根拠を与えるものとなることが期待される.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
MapReduceをより複雑なデータ構造等に適用するための方法についての研究を中心に進めたため,当初予定していたMapReduceの定式化等の内容についてはまだ成果を得るところまで到達していない.
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に計画していた内容を継続して進める.研究計画の大きな変更や問題点はないと考える.
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Research Products
(6 results)