2011 Fiscal Year Annual Research Report
メモリアクセスを伴ったCプログラムの自動ハードウェア化に関する研究
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22700055
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
山脇 彰 九州工業大学, 大学院・工学研究院, 助教 (10325574)
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Keywords | 高位合成 / ハードウェア / メモリアクセス / レイテンシ隠蔽 / 設計負荷 |
Research Abstract |
Cプログラムからハードウェアを自動生成する高位合成ツールにおいて,メモリアクセスがより効率的に扱えるようなメモリアクセス部の記述方法を研究した.高位合成ツールは前年度購入したHandel-Cである. ハードウェアを記述する際に設計者がマッピングするハードウェアフレームワークを決定した.ハードウェアフレームワークは,メモリアクセス部とデータ処理部との間がFIFOで分離された一般的な構成であり,ハードウェア設計の概念的にも高位合成ツールとの親和性にも富んでいる. 上記フレームワーク上で,ストリーム処理を想定した記述実験の結果,汎用プロセッサにおけるメモリアクセスレイテンシの隠蔽方法であるソフトウェアパイプライニングによるデータプリフェッチが容易に適用可能であることがわかった. 既存の高位合成に関する研究では,メモリアクセスを隠蔽するための記述方法は,アプリケーションごとに設計者にゆだねられており,一般的な記述方法は示されていなかった.本研究は,高位合成においてソフトウェアパイプライニングを活用したメモリアクセスレイテンシを隠蔽するための一般的な記述方法を示した研究である. さらに,同一の高位合成ツールにおいて,メモリアクセスを含めてすべて同一の高位合成ツールで記述できたことから,Cレベルの高速なシミュレーションも実施できるようになった. また,ストリーム処理を想定した記述実験を通し,ソフトウェアパイプライニングによる記述の再構成は,ハードウェア規模,および,動作周波数には大きな影響を与えないこともわかった. 今後は,より多くのメモリアクセスパタンに対する適用実験や他の高位合成ツールへの適用,および,より実用的なアプリケーションへの適用が挙げられる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画では,本年度中に実用的なアプリケーションへの適用まで進む予定であったが,来年度にずれ込むため.
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Strategy for Future Research Activity |
実用的なアプリケーションに関しては,並行して行っている障害者支援システムにおける画像処理を考えている.そうすれば,他の研究と協調しながら本研究を進めることができるので,さらなる推進が期待される.
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Research Products
(1 results)