2010 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワーク移動可能なMCUによる多地点間テレビ会議システムの高度化に関する研究
Project/Area Number |
22700075
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
近堂 徹 広島大学, 情報メディア教育研究センター, 助教 (90437575)
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Keywords | テレビ会議 / IP移動透過性 / VMマイグレーション |
Research Abstract |
本研究では,広域ネットワーク上を透過的に移動できるMCU(ストリーム多地点接続装置)機能の開発を目的としている。そのために本年度は主に,MCUを動作させるVM(仮想計算機)の広域マイグレーションにおけるQoS保証制御方式について検討を行った。以下に各々について具体的に述べる。 1.VMマイグレーションにおける通信途絶時間短縮のためのバッファリング機構の検討:Linux上で動作する仮想計算機モニタであるXenとKVMを取り上げ,これらのライブマイグレーションプロトコルについて調査した。また,マイグレーションによるVM停止時間中に中継(バッファリング)サーバを経由させることで,パケット損失や遅延によるストリームへの影響を抑えるためのプロトコルの検討を行っている。現在,IPマルチキャストを併用した中継プロトコルを検討しており,次年度以降も継続した検討および実装を行う予定である。2.中継サーバを利用した移動透過IPマルチキャストの実装と評価:VMの広域マイグレーション時と同様にハンドオーバ動作をする移動端末が,L3ネットワーク上を移動しながら継続してストリームを受信するための,中継サーバを用いた配信手法を検討した。本結果より,ソフトウェア処理による中継ノードが十分実用的であることを明らかにした。3.検証環境の構築:2台のVMホストとL3ルータおよびファイルサーバから構成される,広域VMマイグレーションを想定した研究室検証環境を構築した。
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