2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22700088
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小川 貴弘 北海道大学, 情報科学研究科, 助教 (20524028)
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Keywords | 画像復元 / 画像再構成 / 画質評価 |
Research Abstract |
従来より教師画像から基底を生成し,それらを基に劣化画像を復元する手法が種々提案されている.しかしながら,従来の手法で得られる基底は一般に再構成結果において過剰な平滑化を生じる可能性が存在する.そこで,我々は近年注目されている信号のスパース性に注目し,昨年度より以下の2点についての検討を行っている. ① スパース性を満たす表現基底の導出とエラーコンシールメント 我々が既に提案している手法に対し,新たにスパース性を満たす条件を導入することで,データベースにおいて高精度に表現基底を生成することを可能とする.さらに,得られる基底を以前に提案したエラーコンシールメント法の劣化モデルに対して適用をすることで,従来手法で存在した再構成結果に過剰な平滑化が生じる問題を解決する. ② 対象の画像に対する最適な表現基底の適応的選択 エラーコンシールメントを行う際に,対象となる画像は一般に各々統計的特徴が異なると考えられる.したがって,復元に用いられる基底は対象の画像に対して適応的に設定されることが望ましい.そこで,我々はデータベースにおいて教師画像の種類に応じて基底のパターンを複数生成し,対象となるコンテンツに対して適応的に最適な基底の選択を可能とする.我々は以前に,対象となる劣化画像から最適な固有基底を適応的に選択する従来に存在しない手法を提案している.したがって,それらを同様にスパース性に注目した表現基底へ導入することで,エラーコンシールメントの高精度化を試みる.昨年度は,特に①に注目し,その実現と②に関する理論構築についての検討を行った.今年度は,②の実現を試みた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成23年6月までに、基底のパターンを複数生成し、平成24年3月までに適応的な最適な基底に関する実験およびエラーコンシールメントの高精度化を行い、研究成果のとりまとめを行う予定であったが、当初の予定期間内で行った実験では不充分だったため、追加で実験を行ったことにより、当初の計画より4ヶ月遅延した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に遅れが生じた分を平成24年度に取り戻し、研究の最終目標である表現基底に基づいた高精細画像の再構成を実現するアルゴリズムの構築を目指す。
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