2010 Fiscal Year Annual Research Report
著作権保護のための差分量子化によるビデオの違法コピーの高速検出に関する研究
Project/Area Number |
22700089
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
李 菲菲 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 助教 (70451549)
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Keywords | ビデオの違法コピー / 差分量子化 / 高速検出 / データベース / ヒストグラム特徴 |
Research Abstract |
インターネットにおいて、映像などのデジタルコンテンツの不正利用を抑止するために、近年、大量のビデオデータベースの中からビデオの違法コピーを高速かつ正確に探し出す技術が強く求められている。従来の手法では、正規化された画像の輝度情報を特徴として利用しているので、画面上照明変化と動きに対応しきれない。本研究では、差分量子化によるヒストグラム特徴を用いて、時系列アクティブ探索法と組み合わせて、ビデオの違法コピーを高速かつ高精度に検出する手法を試みた。今年度の研究成果は以下のようになる。 ビデオの違法コピーの高速検出アルゴリズムを開発した。差分量子化(DQ)により、参照ビデオ信号(著作権がある映像信号-短い信号)と動画投稿サイドなどにあるデータベースの被測定入力ビデオ信号(長時間信号)からそれぞれ特徴ベクトルを抽出する。つぎに、参照信号と入力信号の両方に対して同じ長さの時間窓をかけ、特徴ベクトルを量子化し、各量子化符号の出現回数を数えてヒストグラムを作る。そして、ヒストグラム同士の類似度が、あらかじめ設定した閾値を超えるかどうかで、参照信号のあり/なしを判断する。類似度の値と閾値から、探索を時間方向にスキップし高速探索を進める。画面上照明変化と動きなどに頑健なDQヒストグラムを画像の特徴とし、時系列アクティブ探索法と組み合わせて頑健かつ高速な検索の実現ができた。 また、差分量子化による特徴と領域の輝度順序情報を組み合わせた手法を提案した。フレームの画面領域を分割し、各々の領域平均値を計算し、その値の順序を生成することによってフレーム内領域の輝度変化順序情報を表す特徴量が抽出できる。組合せ手法はオリジナルのDQ手法により安定的な検出を実現した。汎用のPCを用いて、6時間分のMPEGビデオデータから15秒の参照信号200本を探索する結果、従来の高速探索手法によりロバスト性の高い1.5%のERRを実現した。
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Research Products
(5 results)