2010 Fiscal Year Annual Research Report
実空間上での情報閲覧支援のための携帯電話を利用した仮想的なコンテンツ融合手法
Project/Area Number |
22700104
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
牛尼 剛聡 九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 准教授 (50315157)
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Keywords | 拡張現実 / 携帯端末 / 情報閲覧 / コンテンツ / Pick and Lap / ビジュアル・ジョイン / モバイル・コンピューティング |
Research Abstract |
人は日常空間に存在する様々な情報表現(コンテンツ)を利用して情報活動を行う.そうした際,複数のコンテンツに含まれる情報を統合して利用することが多い.本研究では,携帯端末のカメラ機能を利用して複数の実空間コンテンツを重ね合わせる操作によって,複数の実空間コンテンツに含まれる情報をユーザが効率的かつ効果的に利用可能な機構を開発することを目標としている,これを実現するために,重ね合わせられた実空間コンテンツを,相互の意味内容に基づいて仮想的に融合し,拡張現実として携帯端末上のディスプレイに表示するPick and Lap手法を開発した.この手法では,携帯電話で実空間コンテンツを撮影することにより実空間コンテンツを選択(Pick)したと考え,次に他のコンテンツを撮影した際に,コンテンツの重ね合わせ(Lap)が行われたと考え,Lap対象の実空間コンテンツに対する拡張現実として融合結果を携帯電話のディスプレイ上に表示する.実空間コンテンツの融合を行う際,存在する実空間コンテンツの種類には多様性があり,重ね合わせのパターンによってさまざまな融合形式が考えられる.本研究では,実空間コンテンツを,アイコン型コンテンツとマップ型コンテンツに分類し,それらの組み合わせにより3種類の融合モデル(アイコン化モデル,クリッピング・モデル,アイコン・フィールド・モデル)を開発した.また,これらの融合モデルに基づいた融合を実現するために,実空間コンテンツの意味構造とレイアウト構造に基づいて形式的に定義されるビジュアル・ジョイン演算を開発した.また,提案手法に基づいたプロトタイプ・システムを実装し,それを利用した被験者実験により提案モデルの有効性を評価した.
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Research Products
(17 results)