Research Abstract |
本研究は,平坦な部分を多く含むディジタル画像を対象に,副情報を多重化する情報埋込技術に関して検討するものである.一般に,平坦な画像への情報埋込法の適用は難しく,さらに,副情報を多重化した画像から原画像を復元可能な可逆情報埋込法では,多重化できる情報が極めて少ない問題もあった.本研究は,副情報を非可逆に多重化することで多重化可能な情報量を増加する一方,画像復元技術を適用することで,副情報を多重化した画像から原画像を復元可能とする,新しい概念の情報埋込法を検討するものである. 今年度は,平坦部に適した画像復元技術の検討,および,その検討で得られた歪みに関する制約に基づく非可逆情報埋込法の検討を実施した.前者に関して,平坦部の一部の情報から全体を復元可能であるとの着想は得られており,簡便な手法も一部具体的な開発が進んでいる.しかし,引き続き検討が必要であると考えている.また,後者に関しては,前者の成果を踏まえ,平坦部の一部を保存する新しい非可逆情報埋込法の着想を得ており,また,簡便な手法も一部具体的な開発が進んでいる.しかし,引き続き検討が必要であると考えており,研究発表は行なっていない.なお,後者に関しては,その検討および開発には可逆情報埋込法の知見も必要であると考えており,可逆情報埋込法の開発およびその応用も本研究の一部として実施した.これらの一部の研究成果は研究発表に至っている.
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