2010 Fiscal Year Annual Research Report
自由頭部運動状況下における三次元環境地図に基づく注視点推定
Project/Area Number |
22700124
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
竹村 憲太郎 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教 (30435440)
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Keywords | 三次元環境地図 / 三次元注視点 / 注視点軌跡 / 三次元注視頻度マップ |
Research Abstract |
平成22年度は,まず初めに視線計測に利用可能な三次元環境地図の生成を行った.屋内環境ではDGPS等の利用が難しく,三次元環境地図を生成することは困難であったが,本研究では移動ロボットの分野において盛んに研究が行われているSimultaneous Localization and Mappingの技術を用いて地図生成を行った.高解像度な地図を生成するため移動ロボットには,カメラ6台からなる全方位カメラ及びLIDARを2台搭載した.レーザの三次元位置をカメラ画像上に投影することで,三次元形状取得と同時に点の色情報を取得する.また,画像の自然特徴点も地図生成時に取得し,三次元環境地図にその位置情報を投影する.これによって,従来の三次元点と色情報の地図に加えて,自然特徴点が付与された三次元環境地図の生成を実現した.投影された自然特徴点と視線計測装置で得られる自然特徴点の対応関係を解くことで,ワールド座標系におけるカメラ位置姿勢推定を行った.推定されたカメラ位置は,ユーザの頭部の位置であることから,三次元環境地図上の注視位置の推定が可能となった. 次に,装着型視線計測装置では,定量的な解析手法の確立が重要であることから,三次元環境地図を用いた可視化技術の研究を行った.三次元環境地図は,人が目で見て容易に注視位置を理解できるのは勿論であるが,あらかじめ物体領域情報を埋め込むことも容易である.これにより,注視点位置の推定のみでなく,注視対象の判定を実現した.さらに三次元環境地図上に三次元注視点軌跡,三次元注視頻度マップを生成することで,複数人の注視傾向を三次元環境地図によって比較することが可能となった.
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