2011 Fiscal Year Annual Research Report
教育の情報化に対応した授業設計動的支援のためのオントロジー工学的アプローチ
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22700148
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
笠井 俊信 岡山大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (80335570)
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Keywords | 教育工学 / オントロジー / 授業設計支援 / 教育の情報化 / 教授・学習理論 |
Research Abstract |
平成23年度は,教授・学習理論に基づいた教師の授業設計における内省を支援するシステムの設計と実践での活用を行った。具体的な内容は以下のとおりである。 1.優れた授業実践からの方式知識の抽出 OMNIBUSオントロジーの枠組みに基づいて,教授・学習理論から抽出された方式知識と同様に,優れた授業実践データから教師の授業力に相当する方式知識を抽出した。 2.理論と実践から抽出された知識に基づいた授業設計における教師の内省を支援するシステムFIMA-Lightの開発 1.で抽出された方式知識に基づいて教師が設計した授業をOMNIBUSのモデルに従って自動的に解釈し他者による意見や認識の位置づけで教師に提示することで,教師の内省を促し授業の改善に気付かせることを目指すシステムFIMA-Lightを開発した。 3.開発したシステムFIMA-Lightの実践活用と評価 FIMA-Lightを実際に複数の教師に活用してもらい,授業の設計と改善をしてもらった。その中でシステムがどのように貢献したかを定性的・定量的に評価した。その結果,システムが自動生成した設計された授業の解釈は他者による意見や認識と同等と考えることができる質を有していることと,この解釈の提示が教師の効果的な内省を促し,その結果授業の改善につながることを示すことができた。 4.システムの改良 3.で得られた教師からのフィードバックを参考に教師がより使いやすく,より効果的な支援を実現するためにインタフェースと概念整理を行った。また,より分かりやすい教師へのフィードバックを実現するために,教師たちと連携して情報収集を行った。この情報を元に来年度のシステム改良につなげる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り,授業設計支援システムの最初のバージョンの開発が終わり,実践活用とシステムの評価につなげることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
システムの実践活用を通して今年度得られた知見を元に,システムの改良とより多くの教育実践での活用とシステムの評価を目指す。
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