Research Abstract |
意思決定に必要な情報の収集,統合などの自動化のために,セマンティックWebにおいて,様々なデータを結合データ(Linked Data)と呼ばれる形式で公開する試みが急速に広がっている.しかし,これらのデータは,各々,独立に作られているため,意味のある情報検索,情報統合をするには,お互いの結合データ同士を意味的に関係付ける手法が必要となる.本研究の目的は,大量の結合データに対して,お互いの意味的な関係づけを自動的に行う手法の開発である.そのために,言語の類似性などを利用したオントロジー・アライメント技術と,大規模なグラフを取り扱うリンク・マイニング技術の組み合わせにより,結合データの高精度な自動関係付け手法を新たに開発することで,結合データ同士を意味的に関連付けする問題の解決を図る.本年度は,昨年度に整備した研究環境を用いた解析結果に基づき,以下の2つに分けて研究開発を行った. ・オントロジー・アライメントとリンク・マイニングを融合した精度の高い結合データの意味的な関係づけ手法の開発 本研究では,データ間の意味的な関係づけをおこなうために,クラスターベースの類似度統合システムを作成した.実験した結果,従来手法よりも高い精度で,意味的な関係を抽出できることが示され,情報同士を精度高く意味的に統合できることが可能となった. ・大量の結合データへの対処方法の開発 大量の結合データを取り扱うために,本研究では結合データから必要な部分のみを抽出して,意味的な統合を行う手法を開発した.本手法により,取り扱うデータ量を大幅に減らしながら,結合データの統合を行うことが可能となった.
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