2010 Fiscal Year Annual Research Report
過去と現在の対比による環境適応型画像認識に関する研究
Project/Area Number |
22700173
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
出口 大輔 名古屋大学, 情報科学研究科, 助教 (20437081)
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Keywords | 画像認識 / 環境適応 / 車載カメラ映像 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は,環境に応じて認識性能を変化させることのできる環境適応型の画像認識技術の実現である.本研究課題では環境適応型の画像認識技術を,(i)カメラ映像から動的に学習サンプルを収集する仕組み,(ii)物体検出器・認識器を適応的に更新する仕組み,の2つの枠組みで捉え,これらを解決する要素技術の開発を行っている. 平成22年度は車載カメラ映像からの道路環境認識を対象とし,剛体物体である標識を対象として研究を行った.具体的には,(a)車載カメラで撮影した道路標識データベースの構築,(b)見えの変化の連続性を考慮した学習サンプル(標識)の動的な収集技術,(c)剛体物体検出器を環境に合わせて動的に更新する技術,に関する研究を行った.(a)に関しては,車載カメラを用いて撮影した数時間分のハイビジョン映像から,手作業にて標識の位置を入力し,要素技術開発に欠かせないデータベースの構築を行った.(b)に関しては,自車の走行にともない道路標識や看板が徐々に自車に近づくという特徴を利用した学習サンプルの自動収集手法を開発し,国際会議等で発表を行った.また,標識検出において重要となる非標識画像の自動収集手法に関する初期検討も行った.(c)に関しては,学習サンプルの自動収集と標識検出器の構築を繰り返す逐次的なアプローチを提案し,わずかな手作業で高精度な標識検出器が構築可能であることを示した.また,これらの成果は国内会議4件および国際会議1件で発表を行った.
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