2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22700195
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Research Institution | Advanced Telecommunications Research Institute International |
Principal Investigator |
西本 博則 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, メディア情報科学研究所, 研究員 (50463716)
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Keywords | 音声生成 / MRI / 梗塞撮像 / 舌 |
Research Abstract |
平成22年度は超高速度MRI動画撮像による声帯振動の観測と分析のために、声帯の微細構造に対するMRI画質の向上を狙った高感度MRI受信コイルの開発、および本研究で用いる撮像技術の有効性の確認を行った。以下、各項目について報告する。 1.高感度MRI受信コイルの開発 高感度MRI受信ゴイルは、他の発声器官と比較して微小である声帯のMRI画質の向上のために、形状を小型化し、頸部に沿って湾曲させることで撮像対象にMRIコイルをできるだけ接近させられるよう設計した。本MRI受信コイルの各部品製作には、本研究で使用するSiemens社製MRI撮像装置に対応出来る特注コイルの作製実績が豊富にある高島製作所株式会社と綿密に連携をとり、仕様を決定した。高感度MRI受信コイル完成後は、このコイルと市販のMRI受信コイルによる喉頭領域の静止画のMRI撮像を行った。MRI装置を用いた実験には被験者に対する倫理面・安全面での十分な配慮をしたうえで行った。その結果、本コイルによる画質の向上が確認された。この結果は平成23年度中に発表される予定である。 2.撮像技術の有効性の確認 本研究で使用する撮像法の有効性の検討を行った。今回は舌に着目して、歯茎ふるえ音の撮像を行った。舌は声帯よりは大きな器官であり、高感度MRI受信コイルの完成を待たずしても、市販のMRIコイルでも十分な画質が得ることができ、撮像法自体の有効性の検討が可能である。実験の結果、舌の振動をMRI画像として捉えることができた。本研究で用いる撮像技術の有効性が確認された。この成果はInternational Seminar on Speech Production 2011で発表される予定である。
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