2011 Fiscal Year Annual Research Report
周囲の人の流れを妨げることなくユーザとの同行が可能な自律移動ロボット
Project/Area Number |
22700199
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
今井 順一 千葉工業大学, 情報科学部, 准教授 (30401623)
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Keywords | 知能ロボティクス / 自律移動ロボット / 同行者 / 動的環境認識 / 視界・死角推定 |
Research Abstract |
本研究課題は,多数の歩行者が往来する空間を,特定のユーザとはぐれることなく,かつ周囲の人の流れを妨げることなく自律移動することが可能なロボットの実現を目的とする.この実現により,実際的な動的環境において「人間らしい」「自然な」移動行動の取れるロボットを実現し,人間が社会活動を営む空間へのロボットの浸透に大きく寄与することが期待される.本年度は,周辺歩行者の状態認識技術の研究開発,及び環境に応じた自律移動ロボットシステムの構築を行った. 1,前年度に開発した「立体高次局所自己相関特徴による周辺歩行者の状態認識技術」をもとに,自ら移動するロボットからも適切に状態認識が行えるような改良技術を研究開発した.センシングは移動ロボットに搭載された上下・前後計4台のレーザレンジファインダにより行い,ロボットが移動する際のデータ位置合わせにICPアルゴリズムを適用した.これにより,移動中のロボットから周辺歩行者の状態を高精度で認識できるようになった. 2.周辺人物の状態認識の一つとして,カメラと深度センサの組み合わせによる人物視界推定技術を開発した.カメラ及び深度センサにより,人物の顔がどちらを向いているかを検出し,その視界を推定する.また,周囲環境を3次元的に観測することで,人物の視界がどこで遮られているかを3次元的に推定することを可能にした.これにより,該当の人物が環境のどこが見えていてどこが見えていないのかを把握することが可能となった. 3.人間の行動モデルを構築し,それに基づいて適切な移動行動をとることのできるロボットシステムを構築した.検出した人物の位置及び状態をもとに,あらかじめ構築した行動モデルを利用して適切な目標位置を定め,ロボットが自律的に移動する.実験により,ロボットが適切な位置へ自律的に移動できることを確認した.
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