2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22700219
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Research Institution | Saitama Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡部 大志 埼玉工業大学, 工学部, 准教授 (80337609)
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Keywords | 生体認証 / 耳介 / 判別分析 / Gabor関数 |
Research Abstract |
本研究の特色は,生体認証にその有用性にもかかわらず研究が進んでいない「耳介」を用いることにある,耳介のパターンは個人により異なり,かつ指紋や虹彩より大きいため,機器に接触せずに遠くからでも個人を識別できる可能性がある.この利点を利用した個人認証システムを作成するために,本研究では首を左右に振るないしは傾けたときにおこる耳介の角度変化にロバストな,耳介認証システムを構築することを目的とする.平成23年度はこの耳介認証システムを「検出」と「認証」とにわけたときの,「検出」に関する研究をおこなった.また,平成22年度に行った「認証」に関する研究をより現実的なシナリオで検討し,実用化に向けた検討を始めた.[雑誌論文4件,学会発表10件]. 耳介認証システムを「検出」と「認証」に分けたとき,23年度は概ね「検出」に関する研究を行った.申請者らは先行研究で様々な姿勢のGabor Jetを主成分分析に基づく学習機に学習させておき,注目箇所のGabor Jetとその主成分による復元との相関(Jet空間類似度)に基づく耳介検出手法を提案した.そこでは首を上下に振るカメラ平面内の姿勢変化に対するロバスト性については検討されていたが,左右に振るないしは傾けたときにおこる耳介の角度変化に対するロバスト性については未検討であった.そこで23年度は耳介の角度変化に対するロバスト性について検討した.22年度で既に調査した角度変化に伴う耳介特徴点の見え方の変化を考慮し,筆者らの検出アルゴリズムを改良発展させ,耳介形状の主成分を利用することで耳介の特徴を生かしたよりロバストな検出アルゴリズムの構築を試みた.Yaw角30°~60°のデータを同時に利用し,本人のデータを学習データに含まないよう交差検証で検出精度を計測したところ等誤差率が3.8%であることが分かった.
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