2010 Fiscal Year Annual Research Report
共振感覚に着目した身体的コミュニケーションの遠隔支援メディアに関する研究
Project/Area Number |
22700221
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
渡辺 貴文 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (20449341)
|
Keywords | 身体的インタラクション / 感性インタフェース / 身体性 / ヒューマンインタフェース / 共振感覚 |
Research Abstract |
本研究では,手のひら同士を合わせて即興的におこなう身体表現(手合わせ表現)を題材に,双方の身体間でやりとりされる力覚情報と他の感覚チャンネルの情報をどの様に組み合わせて伝達すれば共振感覚の発現を遠隔で支援できるかを検討する.本年度は研究計画に従い,以下の研究を遂行した. 1.手合わせ表現の力のやりとりを物理的に隔てた場所において伝達する,力覚的情報の提示システムの設計・開発を行った.具体的には,双方の披験者が向かい合って座った状態で行なう手合わせ表現を遠隔地間で実現することを構想し,前後にスライドする機構を駆動することで,手に力覚を呈示するデバイスを2台作成した. 2.先の研究において,熟練者を対象にした実験の結果,イメージを創りながら手のひらで表現を行ってもらった場合においては,手の動きに対して身体全体の無意識的な動きが先行する傾向があることが分かっており,さらに,被験者らが共振感覚に近い感覚が発現したと報告した試行においては,双方の被験者の身体の動きが共に先行する時間帯が多く見られた.このことは表現を創り合う身体においては,顕在的なプロセスと潜在的なプロセス存在し,これらが双方で共時的に表出する二重的なインタラクションによって,共振表現が可能になることを示唆している.そこで,本年度は潜在的なプロセスが表出すると考えられる身体全体の動作情報に着目し,遠隔地間における表現の共創支援手法を検討した.具体的には,重心移動を音に変換し,他者に伝達するシステムを開発した.
|
Research Products
(5 results)