2010 Fiscal Year Annual Research Report
照明光および内装の色彩を考慮した空間の明るさ感評価法
Project/Area Number |
22700223
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
山口 秀樹 立命館大学, 情報理工学部, 助教 (60411229)
|
Keywords | 照明環境 / 明るさ / インテリア / 輝度・色彩計測 / 相関色温度 / 色の見えのモード |
Research Abstract |
I.色モード境界輝度による明るさ感評価 I-i.目的 空間を照明する照明光の色および内装家具の色彩が空間全体の明るさ感に与える影響を,被験者実験により明らかにする. I-ii.成果 I-ii(1)内装家具の色彩と空間の明るさ感との関係 無彩色家具で構成された部屋よりも有彩色家具で構成された部屋のほうが,色モード境界輝度およびマグニチュード推定法による明るさ感判定値ともに高い値を示した.また内装家具の彩度が高くなるにつれ,両者ともより高い判定値をとることが示された.これらの結果から,無彩色家具の部屋における色モード境界輝度値に対する有彩色家具の部屋での境界輝度の比を用いることで,内装家具の彩度が空間の明るさ感に与える影響を評価できることが示された. I-ii(2)照明光の色と空間の明るさ感との関係 照明光の色温度が変化しても,同一照度環境では色モード境界輝度の変化はほとんどない.基準空間と評価空間の照度が異なる場合では,評価空間の色温度が基準空間から遠ざかるほど,ME評価値は明るさ感の違いを強調する方向へ判定される.照明光の色温度が異なることで,境界輝度比が明るさ感判定値に与える影響に違いが見られた.従って色温度の異なる評価空間に対して,色モード境界輝度で明るさ感を評価する際には,境界輝度比に色温度の違いによる補正係数が必要であることが示唆された. II.輝度・色彩分布の計測 II-1.目的 模型空間の輝度・色度分布を計測するシステムを開発する. II-2.成果 研究実施計画を前倒しし,視野の輝度・色度分布を計測するシステムの開発に着手した.22年度終了時点において,システムはほぼ完成した.今後は上記Iの結果を説明するためのモデルを導出する作業へと移行する.
|
Research Products
(7 results)