2012 Fiscal Year Annual Research Report
確率・ファジィ要因を適用した数理的リスク管理手法による生産量管理モデルの開発
Project/Area Number |
22700233
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
蓮池 隆 大阪大学, 情報科学研究科, 助教 (50557949)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 確率論 / ソフトコンピューティング / リスクマネジメント / 生産管理 / 資産配分問題 |
Research Abstract |
本年度は,昨年度までの成果である生産量管理システムを構築する上で重要な要素となる,資産配分モデル,在庫理論,輸送経路の最適化など様々な要因に対し,不確実・不確定状況下でのリスク制御モデルの開発,解法アルゴリズムの構築に対し,より実社会への状況へ適用可能なように精緻化を行った. 具体的には,各個々の組織・サプライチェーンを統合する,それらへの適切な資産配分を実現する上で必要な最小全域木問題を構築し,その問題に不確実要因として確率現象が,不確定要因としてファジィ要素を加味した場合の,リスク管理モデルを提案した.また,実社会で広く活用されることを念頭に置くため,確率・ファジィ要因を考慮しながら,シンプルな形でリスク管理モデルを定式化し,解法アルゴリズムも既存の有効な手法をうまく組み込むことに成功した. さらに,リスク管理の観点から,あまりに悲観的するぎる・ロバストすぎるリスク管理を行っては,生産企業としても思った利益を得られない,獲得できる必要な利益を逃してしまう可能性がある.よって,リスク管理と利益獲得のバランスが重要となり,これらは組織の意思決定者による経験と勘が重要となる.本年度は,リスク管理と利益確保の両条件を多目的問題として定式化し,そこの双方の満足度関数を導入して,満足度を一定以上に保つことが可能な解法アルゴリズムを開発した.これらの成果により,より幅広い実社会の生産現場で利活用可能な統合的なモデルの開発が完成され,また数理計画問題として定式化を行っているため,パラメータの意味を適切に読み替えることで,多くの実問題へ応用可能な,高い柔軟性をもつ数理モデル開発への基盤構築,特に様々な人的・物的,かつ不確実要因が絡み合う観光経路作成問題への応用も可能となった.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)