2010 Fiscal Year Annual Research Report
可塑的カオス・ニューロン結合系を用いたポスタリゼーション機能を持つ画像領域分割法
Project/Area Number |
22700234
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
藤本 憲市 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (20300626)
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Keywords | ニューロン結合系 / 可塑的結合 / ポスタリゼーション / 動的画像領域分割 / 離散時間力学系 / 振動応答 / 非線形ダイナミクス |
Research Abstract |
画像領域分割は,画像計測や医用画像診断システムに必須の基礎技術である。研究代表者らは,動的画像領域分割のための離散時間カオス・ニューロンモデルと大域的抑制性素子から成るニューロン結合系を提案している。このシステムは,ニューロンが生成する振動応答に基づいて,静止画像中における画像領域を抽出し時系列表示することができる(この機能を動的画像領域分割とよんでいる)。しかしながら,これまでに提案していたニューロン結合系は,自然画像や医用画像のような高階調濃淡画像に対して巧く機能しないことがあるという課題が残されていた。ニューロン間の結合に可塑性を与えることによりこの課題を解決することが,本研究の主目的である。平成22年度においては,ニューロン間に与える可塑的結合の基本構造について検討した。まず,画像中における連続的階調変化を数段階に減階調するポスタリゼーションシステムの非線形ダイナミクスに基づいて,ニューロン間の結合が自動的に形成される構造とした。階調数が比較的少ない低画素数の白黒濃淡画像に対して,ニューロン結合系における可塑的結合とポスタリゼーション機能の動作検証のための数値シミュレーションを行った。その結果,入力画像の階調数が時々刻々と減少するとともに,その階調変化に応じて類似の濃度値を持つ画素に対応するニューロン間の結合が形成される現象が観測された。また,最終的には,各濃淡画像中の画像領域が正確に動的分割されることも確認した。これら研究成果の一部を雑誌論文などで発表した。
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Research Products
(6 results)