2011 Fiscal Year Annual Research Report
国際生活機能分類(ICF)を用いた電子化生活機能記録システムの研究開発
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22700265
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
三上 史哲 川崎医療福祉大学, 医療福祉マネジメント学部, 助教 (80550392)
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Keywords | 国際生活機能分類 / 情報システム / 医療・福祉 |
Research Abstract |
平成22年度から、生活機能記録システムの開発に先立ち、肢体不自由児施設入所児を対象に国際生活機能分類を用いたアンケート調査を実施し、その分析を進めてきた。平成23年度も引き続きこの分析を進め、対象児の社会参加の実態および支援の効果の把握、活動と参加の関連の調査などを行った。また、特別支援学校の教科である「自立活動」において用いられる項目と、国際生活機能分類の項目との比較も行い、特別支援学校における国際生活機能分類活用の有効性についての示唆も得た。各対象者によって国際生活機能分類がどのように利用できるかの確認ができたことに加え、国際生活機能分類を利用する際の問題点がこれまでの調査で明らかになった。その中でも、分類・構造が複雑な国際生活機能分類の1400以上の項目から、対象児の状態や特徴を表す項目を探し出す手順において、情報通信技術を活用する利点が高いことが、改めて確認できた。そのため、国際生活機能分類項目検索支援システムの開発を早急に進めるべく、平成23度末に国際生活機能分類情報の整理および情報を記録し検索機能の役割を果たすサーバの準備を開始した。国際生活機能分類情報の整理については、情報をどのような形で電子化するか検討し、5月中旬には電子化作業が完了する予定になっている。サーバの準備についてはすでに完了しているため、国際生活機能分類情報の電子化作業が終わり次第、検索支援システムの開発に取り掛かれる状態である。.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
類似研究の経験がある研究協力者の協力を予定していたが、協力を得ることができず、情報通信技術を用いた国際生活機能分類の活用に関する先行研究との比較が困難になった。代わりに、情報通信技術を利用せず、国際生活機能分類を様々な対象者に用いる研究を充実させ、現状の問題点やニーズの把握を丁寧に実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
情報通信技術を用いた国際生活機能分類の活用に関する先行研究との比較の代わりに、情報通信技術を利用せず、国際生活機能分類を様々な対象者に用いる研究を充実させた。これにより、国際生活機能分類を利用する際の問題点や情報通信技術による支援方法を十分検討することができた。これまでに得られた情報をもとにシステム開発を進めれば、計画通りの成果を得られる予定である。 なお、当初はネットワーク環境に依存しない、スタンドアロン環境のシステムを開発する予定であったが、Web上で動作するシステムであれば、多くの人に利用してもらえるため、Webシステムとしての開発も検討していく。
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