2011 Fiscal Year Annual Research Report
臨床試験関連業種における統計的品質管理手法の導入に関する研究
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22700288
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
伊藤 陽一 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10334236)
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Keywords | 臨床試験 / 統計的品質管理 / 教育プログラム開発 |
Research Abstract |
近年、治験や臨床研究の基盤となるCRCやモニター、データマネージャーなどの職種の重要性がますます認識されつつある。これらの職種における業務内容は自動化が難しい内容が多く、人海戦術的な作業によって、品質が維持されているのが現状である。特に治験では、必要以上の品質を確保しようという傾向があり、非常に高額な治験費用の一因となっている。製造業やサービス業などの他分野においては、Lean Six Sigmaなどの統計的品質管理手法が導入され、品質の向上と業務の効率化が図られている.が、製薬関連業においては外資系の企業において取り組みが始まったばかりである。本研究では、治験や臨床研究の効率化を行うために、他業種における統計的品質管理手法導入を参考に、治験や臨床研究の基盤となる業種における教育プログラム開発を目的とする。 平成23年度は平成22年度に契約したパートナー企業における研究の継続が困難となったため、新たにパートナー企業の探索を行った。H23.11に某製薬企業と契約完了した。また、それにともなって、教育プログラムの一環である海外講師招聘を翌年度に延期せざるを得なかった。 教育プログラムの開発にあたっては、パートナー企業の実務担当者と協力し、品質指標(メトリックス)の設定、教育内容など詰めを行った。 教育プログラム中に、統計的品質管理手法が実行可能な統計ソフトウェアJMP(SAS Institute Inc.)の実習教育を盛り込み、実務者が自分で品質改善を行えるように配慮した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
理由としては、昨年度に契約したパートナー企業との研究の続行が困難になったことが最も大きい。これは、当初研究に前向きだった担当者が社内で異動になったことによるものである。
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Strategy for Future Research Activity |
新しく契約した企業と協力し、できる範囲で研究を進める。研究期間が短くなったので、教育介入の効果を実証する研究は困難かもしれないが、統計的手法による業務効率化の効果を検証する研究の遂行は行いたい。
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