2012 Fiscal Year Annual Research Report
神経活動データを用いた神経回路の推定と回路構造の解析
Project/Area Number |
22700321
|
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
野村 真樹 独立行政法人理化学研究所, 細胞システムモデル化研究チーム, 研究員 (90552688)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 神経回路モデル |
Research Abstract |
昨年度作成した大脳皮質5層の錐体細胞のモデルの修正を行った。モデルの構築は電子顕微鏡を用いた計測によって得られた詳細な形態データに基づいて行っている。再構築したモデルの複数の地点に抑制性シナプス電流を注入して一過性の過分極を引き起こしそれが細胞体へ伝達する過程を計算機シミュレーションで観察した。観察の結果、棘突起、樹状突起、細胞体それぞれで抑制性シナプス電流は固有の機能を持っている事が分かった。 本研究では神経細胞の形態とシナプス電流伝達効率の関連性を調べており、神経細胞の発達不全に伴う神経性疾患の解明などに向けた基礎研究となっている。神経細胞の樹状突起を流れる電流の伝達様式は電気生理学実験で調べるのは非常に困難であるため、本研究の様な数理モデルを用いたアプローチが必要である。また、以前構築した抑制性神経細胞モデルと今回構築した興奮性細胞モデルには能動的イオンチャンネルが入っていないため、今後はこれらのモデルに能動的イオンチャンネルを導入する予定である。さらには、これらのモデルを用いて大規模な神経回路網モデルを構築してシミュレーションを行い、脳における情報処理機構を調べたい。 また、本年度は神経活動データを用いて神経回路網を推定するための新しいアルゴリズムを考案し、海馬スライスから計測したカルシウムイメージングデータを用いて神経回路構造の推定を行った。上記2つの研究成果に関して論文にまとめ投稿中である。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)