2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22700349
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
浅川 和秀 国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 助教 (30515664)
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Keywords | 後脳 / 逃避運動 / ゼブラフィッシュ / Gal4 / Cre / BAC / 脳幹 / tatanus toxin |
Research Abstract |
ゼブラフィッシュ初期胚の脳幹(後脳)に特徴的な分節構造であるロンボメア(r)のうち、cyp26c1遺伝子プロモーターの活性によってr2からr7にかけて酵母転写因子Gal4を発現するcyp26c1-GAL4系統と、Cre組み換えシステムを組み合わせて、cyp26c1陽性細胞の一部の細胞の機能のみを操作する為の実験系の構築に取り組んだ。 1、Cre組み換えタンパク質の発現によって、GFPを発現するUAS:loxP:RFP:loxP:GFPレポーター系統を樹立した。UAS:loxP:RFP:loxP:GFP系統とcyp26c1-GAL4系統を交配して得られた胚にCre発現プラスミドを微量注入すことで、確立論的なCre発現によってloxP部位で組み替えが起こり、シングルセルでGFPを発現すさせることが可能であることを確認した。 2、遺伝的に規定された後脳領域にCreを発現させる為に、BACトランスジェネシス法を用いたBAC-Cre系統の作製に取り組んだ。以下の遺伝子を含むBACを用いて、BAC-Creコンストラクトを作製してゼブラフィッシュ胚に注入し、現在BAC注入を施した個体を飼育中である(r3とr5:eng2b、r5とr6:hnf1b、グリシン作動性神経細胞:glyt2、グルタミン酸作動性神経細胞:vglut2、GABA作動性神経細胞:gad1)。このうちeng2bに関しては、eng2b-Creコンストラクトを保持したF1胚を同定した。 3、Cre組み換えタンパク質とGal4の両方の発現によって神経毒素遺伝子を発現するUAS:loxP:RFP:loxP:tatanus toxin系統を作製する為のプラスミドを構築した。
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