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2010 Fiscal Year Annual Research Report

脂質シグナルのシナプス間クロストークへの関与

Research Project

Project/Area Number 22700362
Research InstitutionThe Institute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

上田 善文  独立行政法人理化学研究所, シナプス機能研究チーム, 基礎科学特別研究員 (60391877)

KeywordsPTEN / 蛍光寿命 / FLIM / ホスファチジルイノシトール三リン酸 / シナプス構造可塑性 / PIP_3 / Cagedグルタミン酸 / 2光子顕微鏡
Research Abstract

研究の目的と研究実施計画)神経回路網において、シナプスは、記憶、学習の根底をなす最小素子と考えられている。シナプス後部(スパイン)に局在するグルタミン酸受容体とその下流のシグナリングが、どのようにシナプスの可塑性に関与しているかは現在不明である。ホスファチジルイノシトール-3,4,5-三リン酸(PIP_3)およびジアシルグリセロール(DAG)は、グルタミン酸受容体シグナルの直下に位置し、PKC、Akt、アクチン重合の調節、細胞膜やオルガネラの形態などに関与している。そこで、本研究では、申請者が開発してきたPI_P3およびDAGのFRETプローブを用い、単一のスパインにおいて、記憶学習の基礎となる、構造可塑性を引き起こしたときに、脂質分子のスパイン内および樹状突起上での広がりを観察し、隣接するスパインにどのように影響を及ぼすのかを探ることを目的とした。22年度の研究計画は、スパインでの脂質分子を可視化するために、Ratiometric FRETプローブから改良したFLIMプローブを作製する。さらに、可視化技術の改良を行うことを目的とした。
研究の成果)今年度の結果として、PIP_3を観察するための、蛍光寿命を原理としたプローブを作製した。このプローブが、応答するかを培養細胞で確認した。次に、海馬錐体細胞にプローブを導入して、申請者の目的とする、CA1領域に発現することが確認された。可視化した結果、PIP_3は、始めからスパインに局在していることがわかった。グルタミン酸をスパインに与え、構造可塑性を誘導すると、始めから存在したPIP_3が速やかに消去されることがわかった。この反応は、PIP_3を脱リン酸化する酵素PTENタンパク質の阻害剤を加えることで、抑えられることから、PTENがPIP_3シグナルに重要であることがわかった。

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Published: 2014-07-16  

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