2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22700364
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹内 春樹 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特任助教 (70548859)
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Keywords | 神経回路 / 嗅覚 / 軸索投射 / 分子生物学 / 神経活動 / 神経科学 |
Research Abstract |
マウス嗅覚系では、個々の嗅細胞は多数存在する嗅覚受容体(odorant receptor : OR)遺伝子からたった一種類のみを発現し、同一のORを発現する嗅細胞は、発生の過程で互いにその軸索を収斂させ嗅球の特定の箇所に投射する。マウスゲノムには約1000種類のOR遺伝子が存在することから、嗅覚系の神経回路は約1000種類もの異なるアイデンティティ(個性)を持つ軸索を選別し、正しい箇所へと配線するという非常に高度なメカニズムによって形成される。この過程において、発現するORが様々な軸索ガイダンス分子の発現を誘導することで軸索投射を制御することが明らかとなっている。本研究課題では発現するORがいかにして多種多様な軸索ガイダンス分子の発現制御を可能にしているのか、その発現パターンを産み出す分子機構の解明を目指した。まず我々は、ORを含むGタンパク質共役型受容体がもつリガンドに依存しないbasal activityに着目し、basal activityの度合いを変化させた変異型受容体を嗅細胞に発現させるトランスジェニックマウスを作製した。その結果、basal activityの強さに従って、軸索ガイダンス分子の発現が変わり、軸索の投射位置も前後軸方向にシフトすることが分かった。この結果により、個々のORごとに固有のレベルのbasal activityが軸索ガイダンス分子の発現量を制御することで、前後軸方向の軸索投射位置を規定しているというモデルが立てられた。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Sequential Arrival and Graded Secretion of Sema3F by Olfactory Neuron Axons Specify Map Topography at the Bulb2010
Author(s)
Haruki Takeuchi, Kasumi Inokuchi, Mari Aoki, Fumikazu Suto, Akio Tsuboi, Ikuo Matsuda, Misao Suzuki, Atsu Aiba, Shou Serizawa, Yoshihiro Yoshihara, Hajime Fujisawa and Hitoshi Sakano
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Journal Title
Cell
Volume: 141
Pages: 1056-1067
Peer Reviewed
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