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2010 Fiscal Year Annual Research Report

コレステロール代謝物による新しいシナプス機能調整メカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 22700393
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

鈴木 辰吾  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 特任講師 (50451430)

Keywords脳由来神経栄養因子 / コレステロール / 神経細胞 / 代謝 / ホメオスタシス
Research Abstract

これまでシナプス機能に関与する新規脂質分子を同定するため、シナプス機能を調整する脳由来神経栄養因子(BDNF)の作用依存的に神経細胞で増減する脂質をメタボローム系で解析してきた。そしてコレステロール由来の24ヒドロキシコレステロール(24HC)がBDNF応答性の脂質分子として同定され、この分子が後シナプスのグルタミン酸感受性を亢進する可能性が示唆された。そこで本研究では24HCの増加機構、後シナプスへの作用機構、およびBDNFの生理的役割との関係解明を目的とする研究を実施している。まず基礎的な知見を得るため、24HC産生増加の作用機構の解明を行った。第一に主要な24HC産生酵素であるCYP46の阻害剤によってBDNFの24HC増加作用が抑制されたことから、増加した24HCは新規合成されたことが明らかになった。第二に二種類存在するBDNF受容体のうち、高親和性受容体TrkBの阻害剤によって24HCの増加が抑制されたことから、BDNFはTrkBを介して24HCを産生誘導することが示唆された。またBDNFによるCYP46の発現誘導も確認されているため、本研究によって「BDNF→TrkB活性化→CYP46発現増強→24HC増加」という新しい神経系の脂質制御系が明らかになった。
またCYP46強制発現マウスの作成を見据えて培養神経細胞へのCYP46強制発現を行ったところ、24HCは予想通り増加した一方、コレステロール合成系の抑制が観察された。BDNF単独の処理ではこのような抑制がみられないため、同方法によってBDNFによる24HCの増加を特異的に模倣することは困難であると考えられた。そこで現在はCYP46の阻害剤やsiRNAを用いた解析を行っており、これまでに後シナプス特異的蛋白質の一部の発現がCYP46阻害剤に感受性である可能性が示唆されたため、今後はこれらの詳細な解析を実施する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2010

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] BDNF regulated cholesterol homeostasis in CNS neurons2010

    • Author(s)
      S.Suzuki
    • Organizer
      NGF 2010 meeting "Neurotrophic Factors in Health and Disease".
    • Place of Presentation
      ヘルシンキ(フィンランド)
    • Year and Date
      20100612-20100613

URL: 

Published: 2012-07-19  

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